フィリピン、サングレー空港をハブ化&接続道路着工
飛躍的な経済成長に伴い、インフラ整備も急ピッチで進められているフィリピン。
ドゥテルテ大統領の掲げる「ビルド・ビルド・ビルド」のスローガンの通り、新たな鉄道や道路、橋梁などが建設されています。
空港の建設も重要なプロジェクトの一部です。
今年6月には、カビテ州のサングレー空港へ続く道路の建設が着工される予定だそう。
建設費2億5,000万ペソ(約5億3,100万円)をかけて、1年以内に完成させる予定です。
■サングレー空港とは?
日本人にとってはまだあまり聞きなれないサングレー空港。
マニラ首都圏の南西に隣接するカラバルソン地方カビテ州にある空港です。
正式名称はサングレーポイント国際空港。
空軍基地に隣接する土地を活用して、現在は国内線向けに開港されていますが、今後は2023年までに国際線のハブ空港へと拡張される予定です。
マニラのニノイ・アキノ国際空港は増え続ける人口にその処理能力が追いついておらず、一極集中を避けるため他の空港へ分散させる計画があり、サングレー空港のハブ化もその対策の1つとなっているのです。
サングレー空港の拡張プロジェクトには、フィリピンの地元財閥企業であるSMグループやアヤラ・コーポレーションなどのほか、中国交通建設集団などの中国企業も参画しています。
最終的には滑走路4本を整備する予定で、その事業規模は100億ドル。
旅客取扱能力は最大で1年あたり1億3,000万人になる見通しです。
■インフラ整備が進むフィリピン
6月から着工が開始される予定の接続道路では、マニラ・カビテ高速道路(CAVITEX)をサングレーポイントまで延伸。
カビテ州カウィットからノベレタを経由して、サングレーやタンザまで伸びる5kmの道路が建設される予定です。
建設を受注しているのは、高速道路運営大手のメトロ・パシフィック・トールウエーズ。
ニノイ・アキノ国際空港の混雑が解消され、さらにサングレー空港へのアクセスも良くなれば、フィリピン経済を低迷させかねないとしている交通渋滞問題の解消にもつながるでしょう。
新型コロナウイルスなどで情勢が一時不安定になることもありましたが、フィリピンはドゥテルテ大統領の指揮のもとインフラ整備が順調に進んでおり、今後も発展を続けていきそうです。