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フィリピンのイスラム過激派組織による誘拐事件


2017年にフィリピンのミンダナオ島で起こった「マラウィの戦い」。
 
フィリピン国軍とイスラム系過激派組織「アブ・サヤフ」および「マウテ・グループ」の間で行われた戦闘は多くの犠牲者を出し、マラウィの街に壊滅的な被害をもたらしたことは、まだ記憶に新しいと思います。
 
この戦いはすでに終結し、フィリピン国軍が勝利したと宣言されてはいますが、いまだにイスラム過激派組織は活動を続けているようです。
 
 
2月4日、フィリピン南部スールー州では、地元のクリニックで働く医師ダニエル・モレノ氏が武装した正体不明の男たち4人に連れ去られる事件が発生したとのこと。
 
連れ去ったグループは、「アブ・サヤフ」ではないかと見られており、誘拐事件として捜索されているところです。
 
 

■アブ・サヤフとは・・

アブ・サヤフは、フィリピン南部のホロ島やバラシン島などのスールー諸島、およびミンダナオ島のサンボアンガ島などを拠点とする、フィリピンのイスラム主義組織。
 
フィリピン政府とアメリカ政府によってテロ組織に指定されており、ISILの影響下にも入っています。
 
フィリピンではマニラの高架鉄道の車両が爆破されたり、シパダン島で外国人観光客20人を拉致するなどの事件を起こしており、フィリピンの治安悪化をもたらしました。
 
2017年のマラウィの戦いではすでにリーダーが殺害されたと発表されていますが、メンバーはまだ残っており、スールー諸島の島々に潜伏したり、インドネシアなど他国に逃走しながら、テロの機会をうかがっているとされています。
 
最近では2019年1月に、スールー州ホロ市内の教会で自爆テロ事件があり、19人が犠牲になりました。
 
犯人はアブ・サヤフのメンバーでインドネシア人の男女だったということです。
 
 

■モレノ医師を誘拐した目的

今回スールー州でダニエル・モレノ医師が連れ去られた理由は、負傷したアブ・サヤフのメンバーの治療目的ではないかと見られています。
 
近年の闘争でアブ・サヤフは多数の死者や負傷者が出ており、勢力を失いつつあるため、医師や看護師を必要としていたのではないか、ということです。
 
軍や警察によれば、1月にもフィリピン軍とアブ・サヤフの衝突があったため、周辺で働く医療従事者は警戒するように言われていたそう。
 
 

■資金調達のための誘拐ビジネス

近年アブ・サヤフでは資金不足のために誘拐ビジネスが頻繁に行われていました。
 
1月にはマレーシアでインドネシア人の漁民8人が誘拐される事件が発生しています。
 
そのうち3人は翌日解放されたものの、まだ5人は捜索中だということです。
 
しかし、ダニエル・モレノ医師の誘拐では身代金の要求はされていません。
 
治療目的で誘拐されている場合、通常の誘拐事件とは異なった展開になるのではと見られています。
 
 

■東南アジアで活動を続けるアブ・サヤフ

イスラム過激派組織の本拠地である中東地域では、ISやアルカイダなどのグループは勢力を落としてきています。
 
しかし、フィリピンをはじめとする東南アジア地域では、新メンバーの加入や資金調達など現在も組織存続のための活動が積極的に行われており、油断できない状況です。
 
フィリピン治安当局では、ダニエル・モレノ医師の救出とともに、組織の壊滅も達成したいとしています。