日本の沈没船が見られるコロン島ダイビング
海に囲まれたフィリピンには、数多くのダイビングスポットがあります。
コロン島もその1つ。
まだ日本人ダイバーが少なく、ほとんどがヨーロピアンダイバーという穴場スポットです。
■コロン島(ブスアンガ島)の場所
コロン島は別名ブスアンガ島とも呼ばれていて、「フィリピン最後の秘境」と言われるパラワンの北東、カラミアン諸島の中にあります。
太平洋戦争中は旧日本海軍の停泊地として使用されていた場所で、「エルニド」と並んで美しい景観が残されています。
■沈没船(レック)ダイビングの名所
コロン島ダイビングの最大の魅力は、沈没船(レック)が見られることです。
戦争で沈んでしまった旧日本軍の船が何隻も海底に眠っており、それらを水中で観察することができます。
コロン島はこのレックダイビングが出来ることで観光客が増え、街が潤ったそうです。
小型ボートからエメラルドグリーンの海に飛び込むと、そこにはなんと24隻もの沈没船が。
1944年にアメリカ軍による爆撃で沈んだもので、戦後、地元の漁師などが発見しました。
いくつかの船は名前も特定されており、水上機母艦「秋津州」などが沈んでいます。
歴史好きなダイバーにはたまりませんね。
長年海の中で眠る沈没船は、大小さまざまな魚たちの棲家となっていて、不思議な光景を作り出しています。
水深10メートルから43メートルの範囲に船は沈んでいて、ダイビング初心者から上級者まで楽しめるのも人気の理由です。
ものによっては、潜らずとも水面から見えますので、シュノーケリングも可能。
ただ、経年により劣化や腐食も進んでいて、今後数年で壊れ始めるとも言われています。
■ジュゴンにも会える?!
確率はかなり低いそうですが、コロン島のダイビングでは人魚のモデルになったと言われる超レアなジュゴンにも会える可能性があります。
現在ジュゴンは生息数が減少しており、水族館でも会えるのは世界で4ヶ所(オーストラリア、日本、シンガポール、インドネシア)だけです。
フィリピンのセブではジンベエザメと泳げるツアーが人気ですが、コロン島では野生のジュゴンと泳げるかもしれないのです。
間近で見るときっとものすごい感動でしょうね!
■水温40度の淡水ダイビング
コロン島には「バラクーダ・レイク」という湖もあり、そこではなんと水温40度のあったか〜い水の中で淡水ダイビングが楽しめます。
水の透明度も高く、海中の景色がくっきりと見え、海洋生物にも出会えます。
ダイビングは体が冷えやすいので苦手・・という人も、40度のぬるま湯レベルの水なら問題ありませんね。
ダイビングだけでなくシュノーケリングやアイランドホッピングもできます。
コロンシティから約1時間ですので、海でのダイビングと併せてぜひ行ってみてください。
■温泉もあるコロン島
なんと、コロン島には天然の温泉も存在します。
「マキニット温泉」は、コロンシティから5kmほどのところにあり、トライシクルを利用して自力で行くこともできますし、現地のツアーで行くことも可能です。
トライシクルで行く場合は、帰りの足がないので運転手に待っててもらうよう交渉しましょう。
マキニット温泉は、温泉といっても日本のとはちょっと違い、水着で入れる混浴スタイル。
大自然に囲まれた巨大なプールのような感じですが、温度は意外に熱いです。
海にたくさん入って体が冷えてしまった方や、疲れを癒したい方はぜひ出かけてみましょう。
入場料は、大人200ペソ、子供100ペソ、5歳以下は無料です。
水着とタオルと防水バッグは持参してください。
あとは防水カメラがあると楽しいと思います!
■海だけじゃない!ハイキングもできる
マリンアクティビティがメインのコロン島ですが、実は山もあります。
「タパヤス山」は、コロン島の半日観光にもよく組み込まれている観光スポット。
登るのは山というより階段なので、そこまで本格的な登山という感じではありません。
ただ、階段は全部で721段あり、なかなかハードです。
ビーチサンダルなどでは無理なので、スニーカーで行きましょう。
山頂に着くと、コロンシティの景色と海を一望できます。
日没頃を狙って登れば、綺麗な夕日が見られることもあります。
帰りは登った階段をひたすら降りて行くだけです。
筋肉痛になること間違いなしです(笑)
■コロン島への行き方
現在コロン島へ日本からは直行便はありませんので、マニラ、セブ、もしくはエルニドで乗り換えて行きます。
日本からマニラorセブまでは5時間、その後、1時間半ほどでコロン島(ブスアンガ空港)到着です。
この国内線には、スカイジェット航空、セブパシフィック航空、フィリピン航空があります。
■コロン島ダイビングのベストシーズン
コロン島ダイビングの水温は、1年を通して26〜30度くらいと安定しています。
ダイビングはいつでも可能ですが、雨が少なくなる12月〜4月がベストシーズンで、海の透明度もぐっと上がります。
■コロン島のホテル
せっかく手付かずの大自然が残るコロン島へ行くのなら、宿泊するのがおすすめです。
ビーチリゾートなので、多数のホテルが存在します。
ホテルでダイビングやアイランドホッピングを手配してくれるところもあるので便利です。
価格帯は、2,000円台の安宿から5万円以上の高級リゾートホテルまでいろいろ。
旅のスタイルに合わせて選べるようになっています。
おすすめは以下のホテルです。
■Two Seasons Coron Island Resort & Spa
コロンの離島にある1泊5〜7万円ほどの高級ホテル。
すべて独立したバンガロータイプで、ジェットバス、サウナ、プライベートビーチも完備しています。
ラグジュアリーな気分で過ごしたいならここに決まりです。
1棟あたりの値段なので、人数がいればお得に泊まれます。
なお、同じ「ツーシーズン」の系列ホテルはコロン本島にもあり、こちらは2万円以下で泊まれます。
■White Beach Front and Cottages Hinugtan Resort in Buruanga
部屋は最低限で良いので安く泊まりたい!という方にはこちらの宿がおすすめ。
1泊2,000〜3,000円で泊まれて、立地も素晴らしく便利な場所にあります。
■Coron Gateway Hotel & Suites
コロンの街の中心にあり便利で、価格も5,000〜7,000円程度とリーズナブルなバランスの良いホテル。
ダイビングやアイランドホッピングをするにもアクセス良好で、部屋も広くて綺麗です。
■コロン島の治安
フィリピンなので治安は大丈夫?と思う人も多いかもしれませんが、コロン島は非常に安全で、夜1人で出歩いても問題ありません。
最低限の荷物管理や、暗い道にわざわざ入らないなど基本的なことを守っていれば、女子1人でも安全に滞在することができます。
■いろんな楽しみ方ができるコロン島
いかがでしょうか?
コロン島には、レックダイビングをはじめとするアクティビティがたくさんある、フィリピンの穴場スポットの1つです。
海だけでなく山もあり、ハイキングが楽しめたり、動物と触れ合えるサファリパークなんかもあるので、家族連れで訪れるのも楽しいと思います。
カフェやレストランなど、飲食店も豊富ですし、スパやマッサージ店もたくさんあります。
安宿に泊まって思いっきりアクティブに過ごすもよし、高級リゾートホテルに泊まってのんびりと地平線に沈む夕日を見るのもよしです。
いろんな楽しみ方ができるコロン島へ、ぜひ遊びに来てみてください。