新型コロナウイルス、フィリピンを含むアジア経済に影響大
新型コロナウイルスの影響により、東南アジアでは経済への影響も大きくなっています。
フィリピンの中央銀行は損害を抑えるために、政策金利を4.0%から3.75%へ引き下げたということです。
また、タイの中央銀行も同様に、1.25%から1%に切り下げたと発表しています。
タイではこの他にも、企業に対する法人税適用外の範囲拡大を打ち出したり、ローンの支払猶予や個人所得税申告の期間を延長するなどの措置を講じているとのこと。
今後はさらに、政策金利を0.25%下げるのではないかという予想もあります。
タイは特に中国への経済依存が大きい国で、中国経済が低迷することによって、石油などの輸出企業に大きなダメージが出ると言われています。
エコノミストたちの予想によれば、中国では経済成長率が前年6.1%から6.0%へ落ち込む見込み。
中国の経済成長が鈍化すれば、タイの経済成長率も下がると予想され、2019年には4.2%だったのが4.0%ほどまで落ち込むのではないかと分析されています。
さらに、中国からの観光客も多かったタイでは、訪問者が激減したことによる経済への影響も大きく、頭を悩ませています。
フィリピンはどうかというと、タイほどではではもののやはり中国経済への依存度は高く、金利は今後もさらに下がっていくことが予想されています。
観光客の大半は中国人であり、そのほとんどが現在入ってきていない状況ですので、やはりフィリピン経済へも大きなダメージです。
フィリピンの今年の経済成長率目標を6.5%〜7.5%としていましたが、このままでは達成は到底難しく、6.4%にも届かないのではないかと言われています。
新型コロナウイルスの拡大はとどまらず、クルーズ船でも新たに日本人21人を含む乗客と乗員合わせて61人の感染が確認されました。
WHO(世界保健機関)は「患者の増加数は減っているが、いまだに激しい大流行のさなかにある」とコメントし、感染のピークはまだ過ぎ去っていないという見方を示しています。
日本経済への影響も避けられないでしょう。
引き続き、手洗いを徹底する、出来るだけ人混みに行かないなど、警戒を続けた方が良さそうです。