フィリピンで今年3月までに5G商用化開始!
フィリピンでついに5Gの商用化が始まるようです。
国内通信大手のPLDTが、今年3月までの間に開始すると発表しています。
■5Gとは?
3G、4Gと私たちのデータ通信環境は年々進化してきています。
5Gは4Gに続く「第5世代移動体通信シスタム」で、データ伝送速度がこれまでよりも速くなることが見込まれているほか、4Gでは解決できなかった課題をクリアすることが期待されています。
その速度は4Gと比べて20〜100倍とも言われていますが、実際の体感としては使ってみるまで分からないでしょう。
日本でも半年以内に利用開始される予定となっていますが、現在のところ具体的にどこまで違うのか把握するのは難しいようです。
動画再生や重たいファイルなどのやりとりでは変化を感じるかもしれませんが、LINEやメッセージのやりとり程度では4Gと体感的にはほぼ変わらないとも言われています。
ただ、NTTドコモなどの日本の大手通信会社も、5年で3兆円ほどの設備投資を行なって5Gの普及を図っていく模様です。
また、5Gは速度が速いだけでなく、同時に多数の機器を接続できるという特徴も持っています。
そのため、自動車やビル、工場の機器類などもすべてインターネットに接続され、リアルタイムで監視することが可能になり、メンテナンスコストを大幅に削減できるようになるため、新しいインフラ基盤が整うのではないかと言われています。
■ファーウェイと提携するフィリピン通信事業者
フィリピンは日本と比べて基本的にネットの速度が遅く、エリアによっては3G以下の場所もたくさんある状況です。
しかし、そんな中でも5Gの導入を試みているのがPLDT、ファーウェイ、そしてフィリピン通信大手のグローブです。
グローブはすでに地域を限定してファーウェイと提携しながら5Gを商用化しています。
PLDTもまたファーウェイとパートナー契約を結ぶことで5Gを商用化する予定です。
■国民の反応は?
4G、5Gとネット速度が速まっていくことは今後のフィリピン発展において重要な役割を果たすことでしょう。
しかしながら国民からは、フィリピン国内の通信事業において中国の企業に頼りすぎなのでは?という懸念の声も上がっているようです。
ファーウェイをはじめ、中国電信(チャイナテレコム)系のディト・テレコミュニティーなど、国内の通信業界は半ば中華系の企業がほぼすべてのシェアを握っているような状態となっています。
中国とフィリピンは現在、外交においてもデリケートな課題をたくさん抱えている状況です。
確かに中国の協力なしには大規模な発展を成し遂げていくことは難しいですが、国民からは、フィリピン政府のバランスのとれた対応が求められているように思います。