セブでも感染拡大、マクタン島に繋がる橋も通行止めに
新型コロナウイルス感染拡大防止のためルソン島とともにセブ州全域でもロックダウンが行われています。
しかし、フィリピン国内における感染者は4月20日時点で6,459人、死者は428人と依然として増え続けている状況です。
■セブ島 ⇔ マクタン島の橋が通行止め
セブ州では検疫を強化するため、20日からセブ島とマクタン島を繋ぐ橋も通行止めにしました。
フィリピン第二の都市として栄えるセブシティはセブ島に、高級ホテルや美しいビーチで知られるリゾートエリアはマクタン島にあります。
また、空港があるのもマクタン島のため、橋が通行止になったことにより、セブ島の人は空港へもアクセスできなくなりました。
■5月以降も国内線運行再開はなし?
いずれにしても、国内線は現在全線が運休となっており、いつ再開するか分かりません。
今のような状況が続けば、5月以降もこのまましばらくは運休となる可能性が高いでしょう。
■セブでも増える新型コロナウイルス感染
フィリピン国内における新型コロナウイルスの感染者は、90%が首都マニラのあるルソン島で確認されていますが、最近はセブシティでの感染も増えているそう。
4月20日時点で、セブシティ165人、ラプラプ市11人です。
セブ市内の病院はベッドがすでに埋まっている状態で、14人が自宅隔離しているとのこと。
街中の警備はますます厳しくなっており、マスクの着用が強く呼びかけられています。
バランガイ(集落)によっては、入り口にアルコール消毒コーナーを設けているようです。
また、セブシティでは新型コロナウイルス感染が特に多く発生している2つのバランガイを完全に封鎖して、消毒や食糧支援や行なっているとのこと。
食料配給の際も住民の家までは行かず、ゲートの入り口に届ける方式になっています。
さらに、セブの刑務所に収監されていた人々1,420人も、所内で集団感染が起こるリスクが高いため、他の警察管理下の施設へ移送されたそうです。
なお、マニラでは、マスクをせずに外出すると即逮捕されるというルールまで敷かれています。
■バナナ輸出にも大きな影響
さらに、マクタン島のラプラプ市では商品も品薄になってきている模様。
コンビニやスーパーへ行っても、目当てのものが売っていないことが多々あるようです。
飲料水が買えなくなったり、コーラが棚から消えたこともありました。
飲料用のアルコール類は、フィリピン全土で販売が禁止されています。
また、日本に大きな影響を及ぼしそうなのは、バナナ農園の稼働停止です。
今年の輸出量は去年の40%減になると言われており、5月頃からはフィリピンのバナナが日本で買えない状況になるかもしれません。
■死者400人以上、隔離はさらに厳しく
フィリピンでの新型コロナウイルスによる死者も、ついに400人を突破してしまいました。
増加ペースは落ちてきてはいるものの、医療はすでに崩壊寸前のため、感染すれば死亡リスクが高い状況です。
ドゥテルテ大統領は、不要不急の外出は絶対にしないように、と繰り返し強く訴えています。
ルールを無視して警察に反抗すれば射殺もありえるとしており、人々は不自由な生活を強いられながらも、粛々と政府の方針に従っています。
海やビーチで遊ぶのはもちろん、ギャンブルも禁止です。
しかしながら、マニラでは闘鶏に興じていた4人が逮捕されたのだそう。
サーフィンをしていた日本人が捕まったケースもありました。
マニラのスラム街では大規模な火災も起こり、コロナウイルスの感染者増加とともに、治安もますます悪化しています。