フィリピンのバナナ輸出量激減、コロナの影響
日本の食卓からバナナが消える日が来るかもしれません・・・。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため実施されているロックダウンの影響で、フィリピンのバナナ農場や包装工場などが運営を停止し始めているそうです。
■世界のバナナ輸出量第2位のフィリピン
フィリピンのバナナ輸出量は世界で第2位。
世界のバナナ輸出量の約20%を占めます。
アジア全体で見ると、バナナの総輸出量451万トンのうち87.5%がフィリピンのバナナだそうです。
中国やインドなど他にもバナナ生産量の多い国はありますが、95%が自国で消費されており、輸出はほとんどされていません。
確かに日本のスーパーでも、インドや中国のバナナは見かけませんね・・。
フィリピン以外だと、台湾や南米産が多い印象です。
フィリピンが輸出するバナナのうち66%は日本向けとのこと。
■今年の輸出量は昨年の60%に
アメリカのニュースメディア「ブルームバーグ」によれば、フィリピンの今年のバナナ輸出量は昨年の400万トンを大きく下回り、250万トン程度と6割ほどになることが予測されています。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月15日からマニラ首都圏を含むルソン島全域が封鎖されていますが、バナナ農場が密集している南部一帯にも隔離措置は及んでおり、バナナ生産作業が中断されているのです。
今後農場はいつ運営を再開するか目処が立っていません。
これまでに収穫済みのバナナのほとんどは傷んで廃棄されることになると、バナナ生産企業ユニフルーティ・フィリピンのアルベルト・バカニ代表は語っています。
非常に勿体無いですね。
■日本での流通量が激減する?
輸出が滞れば、当然日本へ入ってくるバナナの量も減ります。
日本のスーパーではすでに価格が高騰し始めており、今後2週間以内に日本国内で流通する量も激減するだろうと予測されています。
しかも、今後ロックダウンが解除されても、しばらくの間はバナナの生産量は元には戻らないと言われています。
なぜならバナナは多くの人が集まって労働しなければならないスタイルで生産されており、今後も感染防止のために人数を減らすなどの措置が取られるためだそうです。
いつもは簡単に買えた品物が手に入らなくなると、あらゆる方面に新型コロナウイルスの影響が出ているのだと痛感させられます。
■日本人はバナナ大好き
日本人は年間で一人あたり7〜8キロのバナナを消費するそう。
国内での消費量も実はみかんに次いで2位となっており、りんごよりも多く食べられています。
朝ごはんに、おやつに、スムージーに、ダイエットに・・と、栄養満点でヘルシーな果物として生活に欠かせないという人も多いでしょう。
お値段も他のフルーツに比べて安く、1年中手に入るのも嬉しいところです。
しかし、今後はお店に行っても売ってない!なんてことが、起こる可能性があるんですね。
代わりに他国のバナナが入ってくれば良いですが、世界的に感染が広がっている今は、それも難しいかもしれませんね。