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フィリピンでもマスクが不足、価格も急騰


新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、日本をはじめ世界中でマスクの需要が高まり、生産が追いついていない状況です。
 
フィリピンでも日本ほどではないもののやはりマスクは不足しており、国内の工場では生産ラインの拡大や海外からの輸入、価格の統制などの策を講じています。
 
 

■国内マスク製造ラインの拡大

フィリピン国内のマスク製造業者は、中部ルソン地方のバターン州にあります。
 
これまでは1日に8万枚のマスクを製造していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、1日あたり20万枚を製造できるようラインを拡大したとのこと。
 
 

■海外からのマスク輸入措置

また、海外のマスク製造業者からも輸入できるよう契約を成立させたそう。
 
インドからは100万枚供給される見込みです。
 
タイからも輸入される予定ですが、タイ政府は国内でのマスク需要が急増したため輸入許可を当面禁止する方針も発表しており、フィリピンへはどのくらい入ってくるのか分かっていません。
 
フィリピンのマイク・ディフェンザー下院議員は「輸入に依存するのは危険」とし、新型コロナウイルスだけでなく将来発生しうる未知のウイルス対策のためにも、フィリピン国内でマスクを大量生産できる態勢を整える必要があると政府に訴えています。
 
 

■フィリピンでもマスクの価格は急騰

日本ではマスクの高額転売が問題となり、15日からは禁止されることになっていますが、フィリピンでも同じように価格が高騰しているようです。
 
通常は50枚入りが1箱50ペソ(約100円)で買えたのが、今は1枚あたり25〜50ペソ(約50〜100円)と50倍にまで跳ね上がっているとのこと。
 
この状況を受けてロペス長官は、フィリピン貿易産業省が製造業者と小売店を仲介して、卸売価格を1枚あたり8ペソ(約16円)まで下げ、小売価格1枚10ペソ(約20円)にまで抑える措置を講じているとしています。
 
しかしながら、実際にはこの価格で売られている小売店を見つけるのは難しいようで、依然として高値で販売している店が散見される状況です。
 
 

■予防策ではマスクは必要ない?

ここのところフィリピン国内ではマスクをしている人々の数は減りつつありましたが、海外渡航歴のない人も新たに感染し始めている状況を受けて、また需要が高まりそうです。
 
専門家によればマスクは症状が出ている人や抵抗力の弱いお年寄り、妊婦には有効なものの、屋外ではウイルス感染を予防する効果はそれほど認められていないとのこと。
 
厚生労働省では不要不急の買いだめを控え、健康な人は着用しないよう呼びかけていますが、やはり日本の都心では電車に乗ったりオフィスへ出勤する人もまだ多いため、ほとんどの人がマスクを使用しています。
 
フィリピンでは日本ほどの感染者は出ていませんが、やはり外出時や人が多い場所で過ごす時にはあった方が安心かもしれません。