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南シナ海問題をめぐるフィリピンへの中国側の提案


長年議論を醸しているフィリピンと中国間の南シナ海問題。

最近のドゥテルテ大統領はこの件に関して丸腰だと国民からの非難もあるようですが、今回また新たな動きがあったようです。

先月8月29日に北京でドゥテルテ大統領と習近平国家主席の会談が行われたことは記憶に新しいと思いますが、その中で「南シナ海の領有権を巡る裁判の判決を無視することを条件に、フィリピン海域におけるガス共同開発の権益を60%フィリピンに譲渡し、残りの40%を中国が保有する」という提案があったことが明らかになったそうです。

 

■南シナ海領有権を巡る裁判とは?

まずは、中国とフィリピンの間で行われていた裁判についておさらいしておきましょう。

裁判を起こしたのはフィリピン側です。

南シナ海の九段線に囲まれた地域(中国が自国の領域だと主張している地域)について、フィリピン側が、法的に中国に権益があるのかどうかを、オランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所に申し立てました。

その結果裁判所は2016年7月、当該地域に対する歴史的権利について「国際法上の法的根拠はなく、国際法に違反する」という判決を下したのです。

つまり、そこの領域は中国のものではない!ということですね。

 

■裁判後の中国とフィリピン

しかし当然ながら、中国はこの判決に満足しませんでした。

裁判が終わってからも、当該領域に何度も侵食し、フィリピンへの挑発とも取れる行動を繰り返してきたのです。

勝手に通行する行為もあれば、中国船がフィリピン船に衝突し、海に落ちたフィリピン人を放置して去った”当て逃げ”事件もありました。

フィリピン側も、これらの中国の行為には何度も警告を発してきました。

ドゥテルテ大統領も、一時は「戦争も辞さない」と発言していたのです。

しかし、ある時からフィリピン側は中国に対し攻撃的な態度を辞めています。

なぜなのかは明確には発表されていませんが、自国の発展に中国の支援が必要だから、というのが主な理由でしょう。

現在フィリピンは経済発展の真っ只中にあり、中国にも力を借りながらインフラ整備を進めています。

そのため、あまり関係を悪くしてしまうと、自分たちの首を絞めることにもなりかねないのです。

 

■中国側の提案

今回の会談での中国の提案は、簡単にいえば、「裁判の判決を無視してもいいなら、ガス共同開発の権益の60%をフィリピンのものにしていい」というものです。

そもそも中国には権益がない、という部分は本当に無視している内容なので、この提案をどう思うかは人それぞれかと思いますが・・・。

ただ、天然ガスと石油の共同開発についてはドゥテルテ大統領も合意しており、6割を譲渡されるというのは、もしかするとフィリピン側にとっては悪くない条件なのかもしれません。

 

■ドゥテルテ大統領のリアクション

当のドゥテルテ大統領はどう返答しているのか?

それは明らかになっていません。

賛成なのか反対なのか、国民には何も言っておらず、ただ中国からそういう提案があったことだけが、公表されたのみです。

 

■日本にとっても重要な両国の関係

とりあえずのところ、中国もフィリピンも争うつもりはないようで、互いにどこかで妥協点を決めようとしているように見えます。

確かに戦争になったところでどちらにもメリットはないでしょうし、このまま平和的に解決されれば良いのではないかと思います。

なお、フィリピンの天然ガス開発には日本の東京ガスも関わっており、両国の関係は、フィリピンのインフラ整備に大きく携わっている日本にも、大きな影響があると思われます。

今後の動きにまた注目していきましょう。