フィリピンで子育て、教育システムはどうなってる?
フィリピンに家族で移住したい、もしくはフィリピンで子育てをする予定の人にとっては、現地の教育システムは気になるところだと思います。
日本とはどのように異なっているのでしょうか?
<学力低下を食い止めるために改定されたシステム>
現在急速に経済発展が進んでいるフィリピンですが、その背景には、教育システムの発展もあります。
フィリピンは、もともとは10年間の義務教育でしたが、2013年から13年間に変わりました。
これは、基礎学力を上げるためです。
2003年当時、フィリピンの学力は、国際的に見て下位となっていました。
学力が低いほど、就職に不利になることは、日本と同じです。
事実、失業者の多くが高卒であり、雇用機会には恵まれていません。
基礎学力の低さは、国の経済力と直結しているのです。
<義務教育は高校まで>
現在、フィリピンの義務教育は、幼稚園1年、小学校6年、中学校4年、高校2年です。
日本とは違い、高校までが義務教育となっています。
その後、大学に進学する学生もいます。
<最大のメリットは英語教育>
フィリピンの教育の最大の特徴は、授業が英語で行われることです。
母国語はタガログ語ですが、国語と歴史以外の教科はすべて英語で教えられています。
大学でも、文学のみがタガログ語で、その他の講義はすべて英語です。
フィリピン人の英語力が高い理由は、そもそも教育システムに英語がしっかり根付いているからなんですね。
フィリピンで子育てをする際に、子供に英語力が身につくのは最大のメリットだと思います。
もちろん、海外で教育を受けること自体も貴重な経験になるでしょう。
異文化を学び、視野を広げることもできます。
ちなみに日本人の子供は公立学校には通えないので私立学校に行くことになります。
<日本人学校とは?>
フィリピンには、日本人学校があります。
日本人学校は、一時的にフィリピンに滞在する日本人の子供を対象としており、日本と同じ教育が受けられます。
そもそも日本へ帰国することが前提であり、フィリピン現地の学校とは教育内容が異なります。
フィリピンで日本人学校に入るには、日本国籍を持っていること、日本語の読み書き、話す・聞くができること、日本に帰国する予定があることなどが条件となります。
マニラには、ボニファシオ・グローバル・シティに「マニラ日本人学校」があります。
BGCは治安が良いため日本人居住者も多く、安心して子育てができるエリアです。
日本国大使館附属で、日本国政府も認める教育施設です。
小学部1〜6年、中学部1年〜3年があり、小中一貫の私立学校です。
日本の国内と同じレベルの教育クオリティを維持しています。
また、セブには「セブ補習学校」があります。
こちらは全日制ではなく、インターナショナルスクールなどに通う日本人のための、学力を上げる塾のような施設です。
土曜日の午前中のみの授業が行われています。
インターナショナルスクールでの言語は基本的に英語になるため、帰国した時のために日本語での教育も受けさせておきたい場合に利用する学校です。
いかがですか?
フィリピンで子供に教育を受けさせるにあたっては、いくつかの選択肢があることがお分かりいただけたかと思います。
日本に帰国する予定であれば、やはり日本人学校で日本の教育システムに慣れておく方が子供にとってもストレスが無いかもしれません。
ただ、英語力や国際的なコミュニケーション能力を身につけさせるには、インターナショナルスクールはやはり有利と言えるでしょう。
教育方針や子供の将来の方向性に合わせて選んであげたいですね。