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フィリピンの貧困層を救うフィンテック


東南アジア諸国では現在、「フィンテック」が広がりを見せているようです。
 
FinancialとTechnologyを掛け合わせた言葉で、ITを利用した金融サービスとして、電子商取引やオンライン決済が普及してきています。
 
銀行口座がなくても使えるため、特に貧困層の人々の生活に役立っています。
 
 

■国民の8割が銀行口座を持たないフィリピン人

フィリピンでは銀行口座を持たない人が国民の8割を占めます。
 
人数にして約5,200万人です。
 
彼らは貧しくても銀行から融資を受けることができません。
 
貯金をする習慣もないため、まとまったお金が必要になった際には、知人や高利貸しに借りたりしているのです。
 
手元には生活費しかないため、自分でビジネスを立ち上げるのも困難です。
 
そこで登場したのがフィンテックです。
 
 

■自立したトライシクル運転手

フィリピン国内で主な交通手段の1つとなっているトライシクル(3輪タクシー)は、運転手のほとんどが所有者から車両を借りて運営しており、1日300ペソほどのレンタル料を払っているのだそう。
 
自分で車両を買おうと思ってもお金がなく、ローンも組めないのです。
 
しかし、フィンテックによって彼らも自分の車両を持てるようになってきました。
 
日本のGMSという会社が、ローンを滞納したらエンジンが動かなくなる遠隔システムを構築し、銀行が安心して融資できるようにしたのです。
 
完済すれば、車両は自分のものになり、稼ぎもすべて自分のポケットに入ります。
 
毎日レンタル料を払い続ける必要もなくなるのです。
 
フィリピンではこの仕組みによって、1万人以上のトライシクル運転手が自分の車両を手に入れたそうです。
 
 

■潤う農家

また、農業においてもフィンテックが導入されています。
 
農業団体や農民と面接
返済能力を分析して金利を計算
ネット上で融資してくれる人を募集
種苗、肥料、現金などを農家に提供
農家は収穫後に利子付きで返済
 
といった流れで、これまでにフィリピンの農民1,200人が7,000万ペソ(約1億5,000万円)を集めたそう。
 
農家側も最初に十分な資金と材料が届けられるため収穫もあり、さらに貸し手側も金利付きで返してもらえるという、Win-Winの関係が構築されているというわけです。
 
 

■新型コロナウイルスの影響

しかしながら、新型コロナウイルス感染防止策でロックダウンしてしまったフィリピンでは、多くの企業が稼働を停止しています。
 
厳しい外出制限も敷かれているため、フィンテックの新規顧客を探しに行くことも難しい状況です。
 
そのため現在は、ネット経由で申請を受け付けたり融資したりする方法を試しているそうです。
 
また、トライシクルの運転手も、公共交通機関がストップしてしまった今は、仕事がなく厳しい状況に置かれています。
 
GMSでは、銀行に返済期限を延長してもらうよう求めているとのこと。
 
 

■東南アジアで広がるフィンテックの可能性

いずれにしても、フィンテックが持つ将来性が大きいことは間違いありません。
 
特に東南アジアでは、フィリピン以外にも国民の銀行口座保有率が低い国は多々あります。
 
インドネシアは77%、ベトナムは79%、タイは64%、そしてマレーシアは55%の国民が口座を持っておらず、融資を受けることができません。
 
フィンテックビジネスでは、3億人にもなるこれらの層すべてが顧客となりえるのです。
 
グーグルなどの報告書によれば、東南アジアのフィンテック融資の残高は、2019年の230億ドル(約2兆5千億円)であったのが、2025年には1,100億ドルへ拡大するだろうと予測されています。
 
フィリピンでは特に、海外出稼ぎ労働がさかんなので、送金市場でもフィンテックが成長しています。