フィリピン、セブの賃貸コンドミニアム事情
セブ旅行やセブ留学をきっかけに、セブに移住したいと考える日本人はとても多いです。
一年中温暖な気候、安い物価、優しくフレンドリーなフィリピン人、英語環境・・・日本とはまるで違い、こんな南国リゾートで暮らせたらどれだけ良いだろう、と思うのも無理はないでしょう。
しかも、フィリピンに住むとなればほとんどの場合、プールやジム付きのコンドミニアムになります。
日本で言えばタワマンのような高級住宅に住めて、いつでも泳げるなんてラグジュアリーな生活ですよね。
加えてフィリピンではメイドも安く雇えるため、家事を全て人に任せて生活することもできます。
まさに理想のセレブ暮らしです。
ただ、異国フィリピンに住むとなれば、ポジティブな面だけでなく、もちろんネガティブ面もあります。
今回は、セブに長期滞在したい、ゆくゆくは移住したい、そんな風に考えている方向けに、セブのコンドミニアム事情をお伝えします。
■コンドミニアムの基本設備
セブのみならず、フィリピンでは外国人が住むようなコンドミニアムに関しては、だいたいどこも似たような設備となっています。
上述したように、プール&ジムが付いていて、部屋には家具・家電完備。
入居したその日から、すぐに生活できるようになっています。
もしも家具は自分で選んで買いたい、という方は、家具なし物件を選ぶことも可能です。
セキュリティもしっかりしており、治安の悪いフィリピンでも変な輩が入ってくることはありません。
コンドミニアムなら24時間警備があり、安心して暮らせます。
さらに、物件によってはランドリーサービスがあり、洗濯を自分でしなくても良いところもあります。
■セブのコンドミニアムはどこにあるのか?
フィリピンは今建設ラッシュでどこもコンドミニアムだらけなのかと思いきや、実はセブではちょっと事情が違い、主に「ITパーク」の周辺と「バニラッド」という地域に集中しています。
ITパークはセブの商業地区で、経済の中心となっているビジネス街です。
ここで働く人たちは、この周辺区域に住めば便利です。
バニラッド(Banilad)もまた栄えている地区で、有名なホテルや日本食レストラン、モール街などがあり、日本人がたくさん住んでいるエリアです。
一方で、この2ヶ所以外のエリアではコンドミニアムを見つけるのが一気に難しくなります。
東京で言えば、新宿や代々木にはタワマンがたくさんあるけど、荻窪にはほぼ無い、みたいな感じでしょうか。
とにかくちょっと郊外へ行くだけで、物件数は格段に減ります。
ですので、郊外エリアが職場になっている人には、近くに住む場所を確保するのが難しく、少し不便なのです。
また、静かな郊外に住んで都市部へ出勤したいと考えている人もいるかもしれませんが、それもあまり現実的ではありません。
なぜならセブもマニラと同様渋滞がひどいので、郊外からITパークまでの移動にものすごい時間がかかるためです。
毎日出勤にどのくらいの時間がかかるか読めないというのは、かなりのストレスになるでしょう。
よって、都市部で働く人は、多少家賃相場は高くても都市部に住んだ方が絶対に合理的ですし、ストレスもありません。
■セブでの不動産の探し方
セブでコンドミニアムを見つける方法は、主に以下の3つです。
■インターネットの不動産サイトで探す
■直接コンドミニアムを探し歩いてオーナーに連絡する
■日系のエージェントを利用する
フィリピンにも賃貸を探している人向けの不動産サイトが存在しますので、それを利用することは可能です。
しかし、日本のサイトのように物件数も多くないですし、情報があまり更新されておらず古いままなこともありますし、問い合わせをしてもメールが返ってこない、なんてこともしばしばあります。
連絡がついたとしても、その物件はもう無いと言われてしまったり。
ずっと待っていても埒が明かないので、結局自分の足で探すのが最も早いかもしれません。
セブの街中を歩き、気になる建物があったら、空き部屋がないか直接オーナーに電話してみるのです。
そして、日取りを決めて内見しに行き、住むかどうか決める、という流れです。
そんな行動する自信もない、という方は、日系の不動産エージェントを利用しましょう。
もちろん日本語で対応してくれますし、日本人向けの安全な物件を中心に紹介してくれるので安心です。
ただしこの場合は日本の不動産屋と同じように、仲介手数料がかかります。
■部屋を決める時の注意点
セブで賃貸物件を決める際は、日本と同じ感覚で見ていると失敗してしまうこともあります。
特に以下の点はしっかりチェックしてください。
■南向きは避ける
日本では最も人気の南向き物件ですが、暑いセブでは部屋に熱がこもりエアコン代もかさむので、避けた方が良いです。
逆にオススメは、涼しい北向きの物件です。
■コンセントが機能しているか
工事がいい加減なこともあるフィリピンの物件では、備え付けのコンセントが機能していないこともあります。
ちゃんと電気が通っているか全箇所確認してください。
■棚はちゃんと開閉するか
家具付きの場合、シェルフがある物件が多いと思いますが、雑な建てつけのために、引き出しや扉が開けにくい、開けたは良いけどちゃんと閉まらない、なんてことも珍しくありません。
すべての扉を開けたり閉めたりして確認しましょう。
■家具のセンス
家具付き物件の家具は、オーナーがあらかじめ備え付けているものですが、時には自分の好きなデザインではなかったり、前の住人が使い古したものだったりすることもあります。
あまりにもひどい場合は、別の家具に変えてもらうよう交渉するか、別の物件を検討した方が良いかもしれません。
■家賃は適正か
セブの物件はマニラよりも平均的に安く、ハイクラス物件でもスタジオタイプ(ワンルーム)で4〜6万円くらいからあります。
ただ、相手が日本人だと最初は高めに提示してくることがあるので、周辺物件の家賃も見て交渉するようにしましょう。
■契約期間は3ヶ月〜1年
日本の賃貸物件の契約期間はほとんどが2年間だと思いますが、セブを含めフィリピンは最大でも1年です。
最近は3ヶ月くらいから契約できるところも増えてきたので、本当にそのエリアで良いのか不安な場合などは、短期間で契約して試しに住んでみるのも良いでしょう。
ただ、契約期間が長いほど家賃は安くなるので、長期で住むことを決めている場合は、年単位で契約した方がお得です。
■保証金制度
フィリピンには敷金・礼金はありませんが、代わりに「保証金」という名目で家賃の2ヶ月分の金額を契約時に払わなくてはいけません。
これは基本的には退去時に返ってくるものとされていますが、なんだかんだとイチャモンをつけて返ってこないことも多々あるので、契約書に明記されているかしっかり確認しましょう。
また、退去する時期が決まっている場合は、3ヶ月前など早めにオーナーに言って、保証金返金の準備をしておくよう言っておいた方が良いです。
「時間がなくて用意できなかった」なんて言われて、返してもらえずに終わるパターンは決して珍しくありません。
■時間をかけて探そう
セブの賃貸物件事情についてお伝えしましたが、いかがでしょうか。
日本とは異なる部分が多いだけでなく、とにかく自分の希望にマッチする物件を見つけるだけでもかなり大変で時間がかかるので、焦らず根気強く探すことが大事です。
短く見積もっても2〜3ヶ月はかかると思って良いでしょう。
また、ある程度の部分は妥協しなければ、なかなか住む場所が決まりません。
語学学校に通い、寮で生活しながらコンドミニアムを探すという方法もあります。
家賃、エリア、家具の有無、設備、セキュリティなど、細部まで確認しながら自分に合った部屋が見つけられるよう頑張ってください!