フィリピンの医療設備って大丈夫?医療費はどのくらい?
体力に自信があるという人でも、海外滞在中は体調を崩しやすいものです。
特にフィリピンは日本と比べて衛生環境も悪く、気候も違うので風邪をひく人が多くなっています。
ただの風邪なら日本から持ってきた薬で対処したり、ちょっと休養をとれば回復することが多いかもしれませんが、時には病院に行かなければならないと感じることもあるでしょう。
だけど、フィリピンの病院って大丈夫なの?医療設備はちゃんとしてるの?安全なの?お金はどのくらいかかるの?
などなど、海外で病院に行くにあたっては、不安がいっぱいありますよね。
■フィリピンの医療設備
まずは気になる医療設備。
発展途上国の病院って安全なのか、衛生状態は大丈夫なのか、心配かと思います。
しかしご安心ください。
マニラやセブなどの大きな都市においては、日本などの先進国と変わらないレベルの医療設備が整っています。
もちろん衛生状態も良いですし、最新の設備で検査や治療をしてもらえます。
ただ、地方や田舎の方へ行くと話は別です。
医療設備も古く、衛生レベルも下がってしまいます。
もしも郊外都市や田舎街に滞在中、病院に行かなければいけない事態になったら、面倒でもマニラなどの大きな都市へ移動して診てもらった方が良いでしょう。
■フィリピンの医療費
フィリピンでは大きく分けて国立と公立と私立の病院があります。
最新設備が整った綺麗な病院は、私立の病院です。
日本人など留学生や旅行者、駐在員などは一般的に私立病院を利用しています。
地元のフィリピン人は医療費の安い国公立の病院を利用していますが、いつでも混雑しており日本語もまったく通じないので、おすすめはできません。
フィリピン人は貧困層が80%異常であり、私立病院へ行っても払うお金がないのです。
日本のように医療保険制度も充実しておらず、ほとんどの国民は保険に入っていません。
そのため医療費は全額負担で、私立病院ともなると金額もかなり高額になります。
お金がない貧困層は必然的に安くて設備のあまり整っていない病院へ行くか、あるいは病院へ行くことすら諦めます。
お金がないという理由で、大きな病気をしても必要な医療が受けられず命を落とすフィリピン人も大勢いるのがフィリピンの現状です。
逆に富裕層は、最新設備の整った私立病院を利用し、入院時もVIPルームに入ります。
中には病院とは思えない豪邸やホテルのようなところも。
ものすごく大きな格差があるのです。
そして、そもそもフィリピンの医療費は高いと言われています。
特に緊急を要した時や入院時には、数百万円単位の医療費を請求される例もあるのだそう・・。
■保険は絶対に加入しよう
上記のように、フィリピンは医療費が高く全額自分で負担するのはあまり現実的ではありません。
そのため、医療保険に加入しておくことをおすすめします。
日本で国保に入っていればそれも実は使えるのですが、手続きが結構面倒な上、最初は全額負担しなければならないので、海外旅行保険の方がベターかと思います。
フィリピンに着いてすぐに体調を崩す人も少なくないので、フィリピン行きが決まったら、海外でも適用できるプランを日本の保険会社に申し込んでおきましょう。
AIG保険や損保ジャパン、ソニー損保など、大手ならどこでも大丈夫です。
また、現地では保険証と一緒にパスポート、現金、クレジットカードなど支払い能力を証明できるものも持ち歩くようにしてください。
支払い能力がないと見なされた場合、診療を受けられないことがあります。
■日本語で相談できる機関
マニラには「マニラ日本人診療所」、セブには「ジャパニーズヘルプデスク」のある病院があります。
これらの機関では日本語が通じるスタッフがいますので、症状をうまく英語で言えない時も安心です。
まずは受診前に電話して、予約を取ってから行くとスムーズです。
■フィリピンでかかりやすい病気
自分は大丈夫!と思っていても、環境が違えば免疫力も下がります。
フィリピンでは特に日本ではかかりにくい病気のリスクもあるので注意が必要です。
■デング熱
蚊を介して感染するウイルスで、高熱や発疹などの症状が出ます。
入院が必要になるので、倦怠感を感じたらすぐに病院を受診してください。
■食中毒
日本人が最も注意したいのは食中毒。
水道水を飲まない、カットされたフルーツを食べない、ナマモノは避ける、手指をいつも消毒するなど、自己防衛を怠らないようにしてください。
■保険加入と体調管理が大事!
フィリピンで病院にかかる時は大都市の私立病院へ行くこと、日本で医療保険に入っておくこと、そしてそもそも病気にならないよう体調管理をしっかり行うことを覚えておきましょう。
また、フィリピンの病院は待ち時間も長く、2〜3時間くらいはかかると思って良いです。
いろいろ日本とは違う部分も多く戸惑うことも多いと思いますが、とにかく保険証とお金があれば何とかなります。
具合が悪いと思ったら放置せず出来るだけ早く病院を受診しましょう。