フィリピン、ドゥテルテ大統領の止まらない人気
2016年に就任して以来、「フィリピンのトランプ」と称されるなど世界で話題に事欠かないドゥテルテ大統領。
麻薬撲滅政策、汚職の払拭などなど、これまでの悪しきフィリピンの慣習を打ち破り、平和な国を作ろうと尽力しています。
もちろん、「麻薬戦争は超法規的殺人だ」「汚職をしているのは本人の親族だ」などの、アンチや批判が絶えないのも事実です。
しかし、やはり彼の80%以上という高い支持率には、やはり人々がリアルに感じている現在への政権の気持ちが反映しているのでしょう。
■人々は大きな変革を求めている
麻薬犯罪に関わる者は、裁判にかけずに殺して構わないと指示したドゥテルテ大統領。
これまでに麻薬戦争で実際に殺された人の数は、優に5,000人を超えています。
政府が発表していないものも含めると、2万人以上とも推測されています。
このことは、人権擁護団体やメディアからは、激しく非難されてきました。
しかし、それでもフィリピンの人々はドゥテルテ大統領を支持し続けます。
その理由は、やはり街が平和になってきたことを肌で感じ始めているからです。
「ドゥテルテ大統領の麻薬対策には賛成です。麻薬売人がいなくなり、ずっと安全になりました。」
「ドゥテルテ大統領の麻薬犯に対する死刑は、先進国の一部から非難を受けましたが、それは間違いです。大きな変革をしなければフィリピンは発展することができないからです。」
「凶悪犯に毅然とした態度で臨む大統領が誕生して以来、将来に希望を持てるようになりました。」
これらは、フィリピン人のドゥテルテ大統領に対する評価コメントの一部です。
肯定的な意見を持つフィリピン人たちは、ドゥテルテ大統領の意図をしっかり汲み取り、自国の変化を実際に日々感じているのです。
■命がけの政治
ドゥテルテ大統領が人々に愛される理由には、その政策以外に、彼自身のキャラクターもあります。
ドゥテルテ大統領は、各方面から非難を浴びていながらも「私が失脚するなら、それも運命だ。運命にはさまざまなことが付き物だ。私が死ぬなら、それも運命だ。大統領とは暗殺されるものだ。」と発言したことも話題となりました。
少しもひるむことなく、自分の信念を通して国に変革を起こそうとする姿に、胸を打たれた人々が多いのでしょう。
これまでの、自分の利益ばかりを考える政治家とは一線を画しているのです。
自分の命をかけてでも、フィリピンを安心して暮らせる国へ変えようとしています。
単なるうわべだけの発言ではなく本気だからこそ、これまでのような過激な言動や政策が出来たのでしょう。
要するに、「嘘偽りのない、正直でまっすぐなキャラクター」が人々の心を掴んでやまないのです。
■今後も快進撃は続くのか?
先月フィリピンでは中間選挙が行われ、ドゥテルテ派が圧勝したことは記憶に新しいと思います。
ドゥテルテ大統領は就任から3年経った今も、支持率は変わらないどころかむしろ上昇傾向にあります。
麻薬や汚職を完全に根絶することは難しくても、残りの3年でどこまでクリーンなフィリピンになっていくのか、目が離せません。
また、インフラ整備などでさらなる経済成長も期待できます。
フィリピン人だけでなく世界中の人々から、この破天荒なリーダーがどう動いていくのか注目されています。