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フィリピンが国際刑事裁判所を脱退


フィリピンが今月17日に「国際刑事裁判所(ICC)」から脱退したとして、ニュースになっています。

脱退理由は、自国が行なっている麻薬取締に対してICCが調査をすると言ったからです。

 

■国際刑事裁判所とは?

国際政治裁判所(ICC=International Criminal Court)は、個人の国際犯罪を裁く常設の国際裁判所のことです。

1998年にオランダのハーグに設置されました。

集団殺害犯罪、人道に対する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪など、主に国際人道法に対する違反を対象にしており、現在120を超える国が加盟しています。

日本も2007年に締約国となりました。

これまでに脱退したのはアフリカのブルンジという国だけで、フィリピンは2カ国目になります。

 

■フィリピン脱退の原因は?

ドゥテルテ大統領が強引な薬物犯罪捜査の中で、警察や自警団に多くの容疑者を裁判なしで超法規的に殺害させたことは、世界的に議論を醸しています。

これまで「捜査」の名目で、抵抗されたことなどを理由に殺害された人々は、5,000人以上に上ります。

また、ICCが去年12月に発表した調査報告書によれば、巻き込まれた人も含めると、薬物戦争で12,000人以上が殺されているとのこと。

ICCはドゥテルテ大統領のこの非人道的とされる手法に対し、予備調査に乗り出したのです。

これを受けてドゥテルテ大統領は1年前からICCを脱退することを通知していましたが、今回正式に脱退したことが発表されました。

 

■ICC・人権団体・国連 vs ドゥテルテ 

ICCが予備調査に乗り出したのは、多くの犠牲者がドゥテルテ政権を「人道に対する罪」にあたると訴えたためです。

これに対しドゥテルテ大統領は猛反発。

自分のやり方に文句をつける組織にはもう属さない、といったところです。

しかし、ICCはフィリピン脱退後も予備調査を続ける方針を示しています。

また、国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチは、ICCから脱退しても加盟していた期間の罪は追求可能だと述べました。

さらに、国連人権理事会も、「早急に麻薬戦争による殺害の調査チームを派遣し、国連主導でフィリピンに圧力をかけるべきだ」と強調しました。

国連の推計では、死者数は1万人どころではなく、27,000人以上だとしています。

 

■ICC脱退に国内のリアクションは?

ICCを脱退するということは、世界基準の裁判ではもう裁かれないということです。

逆に言えば、ICCから守られることもなくなります。

そのため、国内の一部からは脱退に対して批判も起こっています。

フィリピン人権委員会は「国際的な責務に従わなければ、国民も国際法で守られなくなる」と指摘しました。

また、反ドゥテルテ派であるデリマ上院議員は、「ICCから逃げずに向き合うべきではないか」と批判。

 

■揺るがないドゥテルテ大統領

これまで数々の非難を浴びてきたドゥテルテ大統領にとって、このくらいの反対派は何でもありません。

まったくノーダメージといった感じです。

今後も薬物犯罪捜査を続ける気は満々で、先日も違法薬物に関与したとされる政治家46人のリストを公表し、名前を読み上げました。

その際、「まだ死んでいないのか」とコメントしており、強気な姿勢を維持しています。

 

■国民はそれでもドゥテルテ政権を支持?

麻薬犯罪捜査の名目で家族が犠牲になってしまった国民は、フィリピン政府への批判を強めています。

15日にはマニラの教会で追悼集会が開かれました。

また、ICCに本格的な捜査や訴追を求めています。

一方で、麻薬戦争によってフィリピンの治安が向上したとして、ドゥテルテ大統領を支持する声も依然として多いです。