トイレ、水、屋台・・フィリピンの衛生事情と対策について
温暖な気候とフレンドリーな人々、美しい海と豊かな自然、発展を続ける都市、物価の安さ・・などなど、フィリピンには本当にさまざまな魅力があります。
マニラ、セブをはじめフィリピンは、毎年多くの観光客が訪れるだけでなく、永住ビザを取得して移住を考える人も大勢いる、今最も注目されている国の一つです。
しかし、やはり先進国である日本とは違う面も多々あります。
衛生事情は、その最たるものと言えるでしょう。
フィリピンに難癖をつけるならば、清潔度合いが日本と比較して格段に低いという点です。
観光程度の滞在であれば何とか乗り切れるかもしれませんが、長期滞在や移住となると、やはり順応できないという人もいるでしょう。
もしまだフィリピンに行ったことがないのなら、ぜひ知識として頭に入れておいていただきたいと思います。
<トイレ事情>
発展途上国へ旅行したことのある人は経験があると思いますが、トイレの清潔レベルはかなり低くなります。
日本は世界で一番トイレが綺麗な国として知られていますので、比較すればどの国も多少劣りますが、フィリピンもまた日本のトイレには遠く及びません。
まず、トイレットペーパーが設置されていることは稀です。
大型ショッピングモールのトイレですら、ペーパーは持参しなければ拭くものがありません。
フィリピンでは紙が高いことや、ペーパーが流せるほどの強い水流がないこと、配管が細くて詰まりやすいこと、そして基本的にお尻は水で洗うのが習慣になっていることなどが理由です。
ですので、フィリピンでは常にポケットティッシュや、トイレットペーパーを持ち歩く必要があります。
そして、上述したように流せませんので、使った紙は備え付けのゴミ箱に入れます。
お尻を拭いた紙がどんどん溜まっていくので、当然においもきつくなります・・・。
そして驚いてしまうのは、便座がないこと!
どうやら便座は高級品らしく、盗まれてしまうこともあるのだとか・・・。
とにかく、座ることができないので、便器の縁に靴のまま上がってしゃがんで用を足すか、空気イス状態でやるか、便器を消毒してから何らかの紙などを縁に敷くか、といった対処をするしかありません。
大型ショッピングモールなどでは概ね便座が付いているようですが、ローカルな場所ではよくあることです。
慣れるまでちょっと大変ですね。
ちなみにフィリピンではコンビニにお客さん用のトイレはありません。
もし行きたくなったら、ショッピングモールかファストフード店、ファミレスに行けばトイレが使えます。
<水事情>
フィリピンでは生水は飲めません。
日本のように、水道をひねって出てくる水も飲用できないので注意してください。
みんなミネラルウォーターを買っています。
また、免疫がない日本人は、歯磨きなどの時に体に入るほんのわずかな水でもお腹を壊します。
水代はケチらずに、歯磨きやうがいの時もミネラルウォーターを使いましょう。
また、飲食店でも氷の入った飲み物は要注意!
普通の水道水で作った氷である可能性が高いです。
氷なしにするか、ペットボトルで買った飲み物を飲むようにしましょう。
<屋台>
フィリピンといえば屋台!というくらい、たくさんのストリートフードが売られていますが、衛生管理がちゃんとされているかどうかは正直不安です。
火の通っているものであれば基本的には大丈夫ですが、外で売っているためハエがたかっていることがあります。
また、当然ながらカットしたフルーツなどのナマモノは絶対避けましょう。
綺麗な水で洗われていないのはもちろんのこと、使っている包丁も清潔かどうかわかりません・・。
しかしながら、稀にお腹の強い日本人というものいます。
もしあなたが、多少のことではお腹は壊さない!というタイプなら、屋台フードにもチャレンジしてみてください。
焼き鳥のようなものなど、味は美味しいです。
また、バロットと呼ばれる、孵化しかけのアヒルの卵はとても有名です。
もちろん、見た目はかなりグロテスクですが、食べると美味しくてハマってしまう人が多いのだとか・・。
上記のほか、フィリピンでは狂犬病にも気をつける必要があります。
野良犬や野良猫などにむやみに触れて噛まれると、感染する可能性があるので絶対に近づかないようにしてください。
万が一感染して発症すれば、致死率100%と言われる恐ろしい病気です!
とはいえ、こちらから何もしなければ動物の方から近づいてくることはほとんどありません。
経済がどんどん発展し、都市開発も進んでいるフィリピンですが、こういった衛生事情に関してはまだまだ途上にありますので、それも知った上で滞在を楽しんでみてくださいね。