フィリピンの市長が式典で狙撃され死亡
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領が就任してからというもの、フィリピンでは違法薬物取締が非常に厳しくなっています。
簡単に言うと、麻薬関連の犯罪容疑者は無差別に逮捕できたり、あるいは殺すこともできるというもの。
この政策により、数多くの麻薬犯罪容疑者が射殺されたり、あるいは刑務所へ送られました。
刑務所は麻薬関連犯罪者で溢れており、部屋が足りず、劣悪な環境となっています。
そんな大胆なドゥテルテ大統領の麻薬取締政策を支持していた、ルソン島バタンガス州タナウアン市の市長アントニオ・ハリリ市長が、7月2日に殺される事件が起きました。
市庁舎前で開かれていた国旗掲揚の式典の最中に、スナイパーによって狙撃されたのです。
胸に弾丸を1発受けたハリリ市長は、市内の病院に搬送されたものの、およそ1時間後に死亡が確認されました。
彼は、薬物犯罪の逮捕者を見せしめのために公衆で歩かせ、物議を醸していました。
また、本人も麻薬犯罪組織との繋がりを国家警察から指摘されていました。
もしかすると、これに関係する何者かによって、報復されたのではないか?との声もありますが、現時点では容疑者も動機も不明です。
ドゥテルテ大統領は、薬物対策を政権の最優先課題だとしています。
「自警団」と称される団体に殺害された人は、数千人にのぼっており、非難の声も高いです。
しかし一方で、元市長を勤めていたダバオを、フィリピンで最も治安の悪い地域から最も安全な地域へと変えた歴史があり、彼の支持率は70〜80%を維持しています。