フィリピン・ボホール島の幻想的な世界遺産「チョコレート・ヒルズ」
フィリピンボホール島のほぼ中央に位置する、高さ30m~50mほどの大きさの1000を超える半球の丘が連なる不思議な場所、「チョコレート・ヒルズ」。乾季(4月〜6月)になると枯れた草がチョコレートのような色になることからこう呼ばれています。まるで絵に描いたようなその絶景は1988年に世界遺産に認定され、フィリピン政府の保護地域リストに登録されています。
謎が多く残るチョコレート・ヒルズの歴史
チョコレート・ヒルズのこの独特な地形には、200万年前のマグマ活動によって海底が時間をかけて隆起してできたという一説があります。地質学的にはサンゴ礁によってできた石灰岩から成り、“海底の隆起”や“長年の雨水の浸食”などで現在のような形になったといわれていますが、現在も詳しいことは分かっていません。周辺で貝殻が多く出土していることから、古来は海底であったことが有力のようですが、どのようにして不思議な形が作り上げられたのかは謎のままです。 また、この不思議な景色には
「2人の巨人が喧嘩をし、そのときに投げ合った無数の石がこのような残骸として残されている。」
「遠い昔、ボホール島に住む青年の巨人が女性に恋をしたが、その女性には死期が迫っておりやがて死んでしまう。悲しみに暮れた青年の涙が固まり、無数の小山ができた。」
などさまざまな伝説が語り継がれており、その目眼前に広がる不思議な光景を実感することができます。それぞれの伝説に思いを馳せながらチョコレート・ヒルズを眺めるのも一興です。
チョコレート・ヒルズの楽しみ方
チョコレート・ヒルズの山に直接登ることはできませんが、展望台から景色を眺めることができます。無数に連なる丘を前に、言葉を失ってしまう観光客は多く、この景色を見にフィリピンへ足を運ぶ人も少なくありません。また、ATVバギーカーに乗ってチョコレートヒルズの周辺を探索できるアクティビティも有名。高台に伸びるワイヤーを伝って自転車で横断する「バイクジップ」も人気で、世界遺産を一望できるワイルドな体験が人気を集めています。人気観光地のセブ島から高速船で1時間30分〜2時間ほどの距離にあり、セブ島から日帰りの観光も可能。新型コロナウイルスが収束し、フィリピンへ旅行へいけるようになったらぜひ訪れてその絶景を体験してみてください。