フィリピンでは治安の良い場所でもスリに遭う?
フィリピンは基本的に治安が悪いけど、安全な場所もある。
安全な場所ではそこまで神経質にならなくても大丈夫!
・・・近年経済が急速に発展し、人々が少しずつ豊かになってきているフィリピンでは、そんな風に言われることもあります。
確かにフィリピンの特に治安の悪いエリアと比較的安全と言われているエリアでは、見た目や雰囲気にもかなり差があります。
外国人がたくさん住んでいて、夜中でも住民がランニングを楽しんでいるようなエリアは、のんびり街歩きを楽しめそうです。
例えば、マニラのBGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)、マカティ、セブのITパーク周辺などは、先進国並みに街も発展しているので、治安の悪さをあまり感じません。
しかし、こういった安全エリアでも、スリや強盗に遭うことはあります。
犯罪を避けるためには、どこにいても防犯の意識を持つことが必要なのです。
■カバンはどんな時も前に背負う!
フィリピンでは「カバンは前に背負う」は結構常識なので知っている人も多いはず。
しかし、マカティやBGCのような、いかにも先進国っぽい日本と変わらない綺麗な街では、つい油断して後ろに背負っている人もたくさんいます。
さらにその人たちを見て「あぁ、後ろに背負っても大丈夫なんだ」なんて思う人もいるようです。
これが命取りになって、治安の良いエリアでもスリに遭う人は意外と多くなっています。
ただ普通に街をぷらぷらしている時に、後ろに背負っているリュックから財布を抜き取られるのです。
■傘をさした集団はあやしい!
特に注意したいのは、傘をさした人が後ろにいる時です。
フィリピンでは日焼け対策のために日傘をさしている人もいますが、実は傘を使って防犯カメラに自分の顔が映るのを防いでいる犯罪者もいます。
彼らはまるで普通にあなたの後ろを歩いているようにしか見えませんが、一瞬のスキをついてカバンのファスナーを開け、中身を素早く抜き取るのです。
本当に一瞬の出来事なので、気を抜いている日本人だと気付きません。
ふと見るとカバンがいつの間にか開いていて、財布がない・・ということに気づくのです。
警察に届けて出ても、犯人の顔は傘で隠れていてカメラに写っておらず、取り戻すのはほぼ不可能です。
■速く歩く!
スリに狙われやすい人の特徴として、カバンを後ろに背負っている人の他に、歩くのが遅い人、というのも挙げられます。
フィリピン人は日本人と比べて平均的に歩くのが遅いですが、あまりゆっくり歩いていると、犯罪者に狙われやすくなります。
特にカバンを後ろに背負ったままのんびり歩いてる人なんていうのは、格好の餌食です。
また、人とおしゃべりに夢中になっている時も歩く速度が遅くなり、しかも注意力散漫になってカバンを開けられても気づかないことがあるので要注意です。
■犯人はフィリピン人だけじゃない
メトロマニラのBGCやマカティは、日本人駐在員をはじめ外国人が多数住んでいる地域です。
簡単に言えば”お金持ちが住んでいるエリア”なので、比較的安全なのは確か。
BGCではストリートチルドレンや物乞いを見かけることもありません。
しかし、そういったエリアだからといって油断は禁物。
スリや強盗を働くのは、貧困層のフィリピン人だけではないのです。
中国人や韓国人、アメリカ人など、あらゆる国籍の人が、犯罪を犯しかねません。
富裕層ばかりが住んでいるエリアでも、やはり緊張感を持って歩かないとターゲットになりやすくなります。
■ATM使用後は特に注意!
スリや強盗に狙われやすくなる最も危険なタイミング・・・それは、ATMを使用したすぐ後です。
フィリピンでは街中のいろんなところにATMが設置してありますが、周囲に怪しい人はいないかをしっかり確認し、なおかつ引き出した現金は素早くしまう必要があります。
人通りが多く明るい場所であっても、あなたがATMを使っているのを、誰が見ているかわかりません。
また、ATM使用中に声をかけてきて、あなたの気が散っている間に別の仲間がお金を盗む、という手段もよく使われています。
ATM使用時、使用後は、細心の注意を払ってください。
■大金を持ち歩かない
これもフィリピンでは常識ですが、大金は持ち歩かないこと。
フィリピン人の平均的な所得は、1日800〜1,000円くらいです。
日本人の10分の1以下と考えれば、私たちが狙われやすい理由も理解できると思います。
また、ブランド物の財布を持つのも避けましょう。
ブランド物を見せる=「私はお金を持っています」とみんなにアピールしているようなもの。
バッグももちろん高級品はNGですが、財布も多少ボロボロの布袋くらいがちょうど良いです。
■慣れた道ほど気をつける
フィリピンに長く住んでいる人ほど、安全と言われているエリアでは油断しやすくなります。
「今まで危ない目に遭ったことはないし」「ここは慣れた道だから大丈夫」
そんな風に思って気を緩めていると、スキだらけになるので要注意です。
また、昼間だろうと、人通りの多い道だろうと、安全とは限りません。
■ここは日本ではない!ということを忘れずに
フィリピン国内には、確かに日本と同じくらい安全な場所も存在します。
しかし、そんな風に言われている場所であっても、決して日本と同じではないことを覚えておかなくてはいけません。
マカティは経済中心地として栄えており、一見犯罪が起こるようには見えませんが、それでも白昼堂々財布を盗られている日本人はたくさんいます。
どんなに発展しているエリアでも、ちょっと外へ出れば貧困層が暮らすスラム街が存在するのがフィリピンです。
道端だろうと、ショッピングモールの中だろうと、いつでもどこでも、
・カバンは前に背負う!
・速く歩く!
・大金、ブランド物は持たない!
・ATM使用時は周囲に注意
これらのことを意識して、フィリピンでは過ごすようにしてくださいね。