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フィリピン人出稼ぎ労働者に人気の国はどこ?


フィリピンは出稼ぎ大国として知られています。
 
いわゆるOFW(Oversea Filipino Workers)として世界各国へ送り出されるフィリピン人たちは、お金を稼ぎたい一新で母国を旅立ちます。
 
フィリピン国内はまだまだ失業率が高く、仕事を見つけるのが難しいのです。
 
また、仕事に就けたとしてもその賃金は低く、家族を支えるのに十分ではありません。
 
海外で働けば自国での仕事よりもずっと高い賃金を得ることができます。
 
 

■人気なのはカナダ、オーストラリア

そんなOFW国によって待遇はかなり違ってくるようです。
 
人気なのはカナダやオーストラリアだそうで、給料はフィリピンで働く何倍にもなります。
 
看護師は特に賃金が高く、カナダでの2週間分の給料がフィリピンでの年収に値するそう。
 
フィリピンの安い賃金で医者をやるよりも、欧米で看護師をやったほうが稼げるというのが現状なのです。
 
ただ、OFWは希望した国へ必ず行けるわけではありません。
 
カナダやオーストラリアへ行くには、約50万円の銀行残高やあっせん料などで、渡航前に100万円ほどの費用が必要なのだそう。
 
これは、平均月収2万円ほどのフィリピン人にとって、そうそう簡単に用意できる金額ではありません。
 
貧困から脱するために外国へ働きに行きたいのに、その前段階でこれだけの金額を準備できるのは、逆に貧困層ではない中間層の人々でしょう。
 
事実、中間層のフィリピン人が出稼ぎで得たお金で富裕層へ仲間入りしていくパターンは非常に多くなっています。
 
この国から貧困層が減らないのは、上へ上がる道がそもそもないためなのです。
 
 

■送金元国ランキング

フィリピン人たちが希望するのはカナダやオーストラリアだそうですが、実際に派遣されてフィリピンへの送金が多い国は、
 
1位:アメリカ
2位:サウジアラビア
3位:シンガポール
4位:日本
5位:アラブ首長国連邦
 
となっています。
 
カナダは7位で、オーストラリアに関しては10位以内にも入っていません。
 
常に上位にいるサウジアラビアはフィリピン人の出稼ぎ先として定番になっていますが、この国ではフィリピン人労働者を虐待する事例も多く報告されており、行きたがらない人が非常に多いそうです。
 
 

■日本はどうなの?

親日家として知られるフィリピン人ですが、出稼ぎに関しては日本を希望する人はあまり多くないのだそう。
 
その理由は、賃金の低さ。
 
もちろんフィリピンにいるよりは何倍も良いですが、カナダやオーストラリアと比べれば待遇は良いとは言えないのだそうです。
 
また、英語が通じないため日本語を学ぶ必要がある点も、フィリピン人にとっては大きな壁となっているようです。
 
 

■「特定技能」で日本へのOFWは増える見込み

しかしそれでも、欧米のように高い準備金がいらない日本は、フィリピン人にとって憧れの国の1つです。
昨年新たに設立された在留資格「特定技能」によって、今後ますます日本で働くフィリピン人は増えることが見込まれています。
 
「特定技能」は、一定の技術水準と日本語能力を身につけた外国人が、最長5年間在留できるというものです。
 
フィリピンのマニラでも試験が実施されており、今年の夏には合格者が発表されて日本で働き始める予定となっています。
 
看護師をはじめ介護や飲食、建設、船舶、宿泊業などさまざまな分野で、フィリピン人が活躍してくれることでしょう。
 
 

■海外出稼ぎの問題点

今やフィリピンにとってOFWは、経済発展のためになくてはならない存在となっています。
 
彼らからの送金がGDPの10%ほどを占めていることから、ドゥテルテ大統領も積極的に出稼ぎを推奨している状況です。
 
フィリピン人にとっても、家族がより豊かになり、階級を上げるチャンスとなります。
 
ただ、頭脳の流出や社会格差の広がりなど、問題点も指摘されています。
 
国内で良い仕事が見つからない優秀な人材ほど、海外へ出て高い賃金を得ようとしますので、結局はフィリピンの発展に貢献できそうな人々が国内にいない、という事態を招いているのです。
 
また、上述したように本当の貧困層は出稼ぎに行く費用すら用意できません。
 
そのため、富裕層や中間層はより豊かになるものの、貧困層の生活は何も変わらない、あるいは搾取されて悪化していくだけなのです。
 
出稼ぎによって国が豊かになっているという見方がある一方で、この格差が広がっていることは憂慮すべき問題として、今後フィリピンが向き合っていかなければならないでしょう。
 
 

        
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