フィリピン留学、あなたにぴったりのエリアはどこ?
フィリピン留学は、ここ10数年の間に急速な勢いで成長してきました。
語学学校の数は今や数えきれないほどで、毎年3万人以上の日本人がフィリピンへ英語を学びに行っています。
フィリピン政府観光省統計のデータによれば、2010年〜2015年の間の5年間だけで、日本人留学生は約9倍にも伸びているそうです。
フィリピン留学の最大のメリットは、費用が安いことと、距離が近いということ。
これまで金銭的・時間的な問題で留学できなかった人たちが、フィリピン留学のおかげでどんどん夢を叶えられるようになってきたのです。
ただ、フィリピンと一言で言っても、実はこの国には7,000以上もの島があり、地方によって風土や発展度合いがかなり違ってきます。
さらには、文化や言語まで違いますので、留学先を決める際には自分の好みに合った場所を選ぶことが重要です。
そこで今回は、フィリピン留学で行ける地方それぞれの特徴をご紹介したいと思います。
自分が満足できる地域はどこなのか?しっかり吟味してみましょう!
<1. セブ>
まず、最も人気で留学生数が多いのはセブです。
語学学校の数も最も多く、フィリピン国内で第2位の大都市です。
日本からの直行便があるのでアクセスも便利。
渡航時間は4時間半〜5時間ほどです。
セブシティには多くの観光名所があり、ショッピングモールも充実。
そしてセブ島と橋で繋がっているマクタン島は、世界有数のリゾート地となっています。
美しいエメラルドグリーンの海と白い砂浜でのんびり過ごすことができ、観光客も多いです。
セブ留学は、英語を勉強しながらも、南国リゾート気分を存分に味わえるのが魅力と言えるでしょう。
ただ、遊びの誘惑は非常に多く、真面目に英語習得に励みたい人には、ちょっと緩すぎる環境とも言えます。
<2. マニラ>
人口1,155万人を抱える、フィリピンの首都マニラ。
セブほどではないものの、語学学校は数多くあります。
マニラ留学の最大の魅力は、フィリピンの経済発展を日々感じながら過ごせること。
セブも都会ではありますが、マニラの比ではありません。
ここは東京にも匹敵する、文字通りの大都会です。
多くの大企業がオフィスを構え、美しく整備された道路や公園、日本並みに値段の高いレストランもたくさんあります。
また、一般的にフィリピン留学では寮に入ることが多いのですが、マニラ留学では綺麗なコンドミニアムにステイしながら語学学校に通う日本人も多いです。
そのため、セブよりも高くつきますが、その分ラグジュアリーで自由な留学生活が送れるというメリットがあります。
しかしながら、マニラはフィリピンの中でもかなり治安は悪い方です。
エリアにもよりますが、スリや強盗などは日常茶飯事ですし、殺人事件も普通に起こります。
<3. ダバオ>
ミンダナオ島の都市ダバオは、フィリピン第3位の都市。
ドゥテルテ現大統領がもともと市長を務めていた街としても知られています。
ダバオの最大の魅力は、治安の良さです。
ドゥテルテ氏が指揮をとっていた時代に、ダバオは”フィリピンで最も危険な街”から”東南アジアで最も安全な街”へと変貌を遂げました。
ここでは、マニラやセブでは当たり前になっているタクシーのぼったくりもありませんし、麻薬犯罪も厳しく取り締まられています。
アクセスは、日本からの直行便はありませんが、マニラから1時間40分ほどのフライトです。
語学学校は小規模なところが多く、アットホームで静かな環境です。
マニラやセブのようにエンタメがたくさんあるわけではないので、ゆっくりと自分のペースで勉強したい人におすすめ。
また、物価も留学費用も、セブやマニラより安いです。
そして、台風が来ないというのも大きなメリット。
フィリピンには毎年台風が来て大きな被害が出ていますが、ダバオを通ることはほとんどなく、1年中いつ行っても気候は比較的安定しています。
日本とも歴史的に深い関係にあり、人々も大らかで、安全で落ち着いた生活ができるでしょう。
しかし、同じミンダナオ島のマラウィ市では、2016年9月にイスラム過激派組織と国軍による紛争がありました。
ダバオからはかなり離れているためそこまで大きな心配は要りませんが、念のためフィリピン政府からの情報をこまめにチェックしておく必要があります。
<4. バギオ>
ルソン島北部の高地にある都市バギオ。
観光地でもあり、世界遺産に登録されている「コルディリェーラの棚田群」もここにあります。
バギオの最大の魅力は、その涼しい気候です。
フィリピンはやはり全体として暑く、暑さが苦手な方には過ごしにくいと感じることもあるでしょう。
しかし、バギオに関しては標高1,500メートルという高い場所にあるため、1年を通して平均気温は26度ほど。
冷涼で過ごしやすい気候となっています。
時折寒いと感じることもあるくらいなので、長袖の服も必要です。
避暑地として知られるバギオは、夏の間、政府が大統領府をここへ移すため、「サマーキャピタル」とも呼ばれています。
バギオの語学学校は、日本人が比較的少ないのが特徴です。
セブやマニラのようにどこへ行っても日本人だらけの環境が嫌という人や、日本語を話さないような環境を望む人におすすめです。
また、バギオには長い歴史を持つ学校が多く、ベテラン講師による厳しめの授業が展開されます。
スパルタ校も多いので、真剣に英語を学んで確実に習得して帰りたい人にもバギオは好条件です。
ただ、6〜10月には毎日ほとんど雨が降りますので、あまりベストシーズンとは言えません。
ここをずらして来ることをおすすめします。
そして、マニラからバスで5〜6時間かかるので、アクセスがちょっと大変というデメリットがあります。
<5. クラーク>
パンパンガ州アンヘレスの郊外にある都市、クラーク。
ここはかつてアメリカの空軍基地があった場所で、現在も多くの欧米人が住んでいるほか、経済特別区にも指定されています。
クラーク留学の最大の魅力は、ネイティブ講師から学べるという点です。
フィリピン留学の講師はほとんどが非ネイティブのフィリピン人。
もちろん英語力はそれなりの水準をクリアした人ばかりですが、アメリカ人に習うのとはやはり違います。
本来、アメリカに留学すればフィリピン留学よりも格段に高い費用がかかりますが、クラークではフィリピンにいながらにしてアメリカ人講師の授業が受けられるのです。
フィリピン人講師と比べてレッスンのハードルは高いので、英語初心者よりは中級以上のレベルの方におすすめです。
フィリピン人講師では発音などが不安・・・という方も、クラークなら安心でしょう。
クラークの語学学校で学んだあと、本格的にアメリカへ留学する人もたくさんいます。
また、クラークは治安もよく、ストリートチルドレンもほとんど見かけません。
田舎ではありますが、ショッピングモールも充実しており、生活に不便を感じることはないでしょう。
そして、近くの「スービック」という街にはビーチリゾートもあります。
<6. バコロド>
セブ島の隣にあるネグロス島最大の都市がバコロドです。
サトウキビ畑が広がる田舎街で、「CIty of Smiles(微笑みの街)」としても知られていて、素朴であたたかい住民が暮らしています。
治安がよく「フィリピンで最も住みやすい都市」にも選ばれているほど平和ですが、日本人留学生はまだまだ少ない穴場です。
バコロドでは毎年「マスカラ・フェスティバル」と呼ばれるド派手なお祭りがあります。
カラフルな衣装を着て市民が踊るこのフェスティバルには毎年多くの観光客が集まっているので、もし都合が合うのならぜひ開催シーズンに合わせて来てみてください。
2019年は10月27日に開催予定です。
バコロドは物価も安くセブやマニラと比べて自然も多いですが、大型のショッピングモールがあるため生活には不便を感じません。
アクセスは、飛行機でマニラから1時間、セブからなら20〜30分ほどです。
<7. イロイロ>
ビサヤ諸島、パナイ島南岸にある都市イロイロ。
フィリピンで第4の規模を誇る経済都市として、発展を続けています。
治安、物価、都会度、自然、観光スポットなど、どれをとってもバランスが良い上、大学が6つあり、教育水準が高いのが特徴です。
語学学校には老舗校が多く、優秀な講師陣が揃います。
2015年に「アジア太平洋経済協力会議(APEC)」がイロイロで行われたことがきっかけで、ミスユニバースやASEAN会議などの国際的イベントが多々開催されるようになりました。
一見、田舎のようですが、実はバコロドには200社以上に及ぶ銀行や保険会社、不動産会社などが軒を連ねます。
さらに、大型ショッピングモールやテニスコート、ゴルフ場などもあり、遊び場もあります。
にも関わらず、カジノもスラムもなく、ストリートチルドレンも見かけないというクリーンさと治安の良さが自慢です。
マニラやセブからは飛行機もしくはフェリーでもアクセス可能です。
また、バコロドからは日帰りで訪れることもできる距離です。
■自分に合った地域を選ぼう!
フィリピン留学で行ける都市をご紹介しましたが、いかがでしたか?
一言でまとめると・・
セブ:リゾートで遊びながら留学したい人向け
マニラ:大都会の混沌を楽しみながら学べる
ダバオ:とにかく安全に過ごしたい人はここ
バギオ:涼しくて快適なので暑いのが苦手な人向け
クラーク:ネイティブから英語を学びたいならここ
バコロド:日本人が少ない場所を好む人向け
イロイロ:都会と自然、利便性のバランスが良い
といったところでしょうか。
あなたは留学先に何を求め、何を重視しますか?
せっかく留学に行くのであれば、しっかり自分のニーズを考えて決めてくださいね。
フィリピンの素晴らしい環境で、英語上達と楽しい経験が出来ますように!