フィリピンの駐カナダ大使が召還、ごみ問題を巡って


普段私たちがリサイクルされていると思っている、ビニールや食品トレイなどのプラスチックごみが、実は資源として東南アジア諸国に輸出されていることをご存知でしょうか?

フィリピンもその対象国になっており、先進国からのプラスチックごみを輸入していました。

しかし近年、先進国の悪質な業者によって、リサイクルできない単なる廃棄物が大量に届くようになり、東南アジア各国が頭を悩ませています。

 

今月16日、フィリピンのロクシン外相が、駐カナダ大使を召還したことを明らかにしました。

カナダの業者がフィリピンに送った大量のごみコンテナを15日までに引き取るように求めていたものの、カナダ政府が期日までに対応しなかったためです。

駐カナダ大使は17日未明に帰国したそう。

 

もともとカナダとのごみ問題が浮上したのは、2014年のことです。

ごみが積載されたコンテナ103個が、2013〜2014年の間にカナダからフィリピンに運び込まれました。

最初、カナダ政府はこの問題に対し、「ごみを輸出したのは民間企業であって政府ではない。よって、政府に責任はない。」として、フィリピン側の要求を突っぱねていました。

しかし、ドゥテルテ大統領が「引き取らないのならば、カナダに宣戦布告する」と激怒。

フィリピン政府は「カナダに輸送する手続きをとり、輸送費用も負担する」と約束しました。

その期限が今月15日だったのですが、なぜか約束は果たされず、再び激怒したフィリピン政府は、駐カナダ大使を帰国させたのです。

 

ごみコンテナはどうなっているかというと、今もそのままマニラ湾などに放置されており、異臭を放っているそう。

ボラカイ島の閉鎖をはじめ、環境問題には力を入れているだけに、ドゥテルテ大統領の怒りは限界に達しており、今後カナダへ強く圧力をかけていく方針のようです。

7日にカナダに対し最終通告を突きつけた際にも、「カナダが回収しないのなら、我々が輸送してカナダの沿岸か海岸に投げ捨てる」と宣言していました。

また、フィリピン国内でも反カナダデモが起こっており、「フィリピンはカナダのゴミ捨て場ではない!」と住民が怒りを露わにしていました。

 

そもそもごみコンテナを輸出したのは誰なのでしょうか?

非営利団体CELLによれば、カナダの民間企業クロニックと、フィリピンを拠点とする委託業者が輸送したことが分かっているそうです。

輸送の申告時には「リサイクル向けの均一的なプラスチックごみが入っている」と虚偽申告されており、実際には家庭ごみを含む数トンの有害な廃棄物が入っていたとのこと。

CELLは、カナダが「バーゼル条約」(有害廃棄物の輸出入規制)を違反したと指摘しています。

 

カナダのトルドー首相は、フィリピン当局と緊密に連携して対応に当たってきたと主張。

しかし、フィリピン通信によれば、カナダ当局との会談でごみ問題について話す予定だったのに、当局者が現れなかったといいます。

フィリピンのサルバドル・パネロ大統領報道官は、「カナダがゴミを自国へ戻さなければ、外交関係が悪化する」と警告を発しています。

また、ロクシン外相も、「カナダにごみが戻されるまで、外交規模を縮小する」とツイッターで発信しました。

 

トルドー首相は、「速やかに解決することを望む」とコメントしていますが、これまでのカナダ政府の動きから見ると、具体的なアクションを起こす気があるのかどうか疑問です。

ただ、ドゥテルテ大統領がどんな人物かということも、彼の言葉は単なる脅しではないということも、ここ数年のフィリピン政府を見ていれば分かるはず。

 

なお、フィリピン国内ではドゥテルテ大統領のカナダ大使召還という一手を賞賛する声が高まっており、彼はますます支持者を増やしているようです。

 

実は日本もアジアにプラスチックを輸出している国の1つとなっていますので、あまり他人事と考えるのは良くないかもしれません。

根本的な解決として、プラスチックごみが減らせれば一番なのでしょう。

しかしそれは世界規模で行わなければならない大きな問題であり、今はとにかく一人一人がプラスチックごみを極力出さないようにすることや、綺麗に洗って本当にリサイクルできる状態で出すことを意識することが大事なのではないでしょうか。


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