美女の噴煙?フィリピンのマヨン山が再び噴火
「マヨン山」は、フィリピンのルソン島南部ビコル地方アルバイ州にある標高2,463メートルの火山です。
ビコル地方の言葉で「美しい」という意味を持つ「マヨン」。
その名の通り、非常に綺麗に整った円錐形をしており、「ルソン富士」とも呼ばれています。
地元の人の間では、富士山よりも美しい!と有名なのだそう。
山頂からの噴火が多く山腹からあまり噴火しないため、このような美しい形が維持できています。
しかしその美しさからは想像できないほどに、過去に何度も噴火して死傷者を出しています。
17世紀から21世紀初頭までの400年の間に、実に50回噴火しました。
近年では2013年5月7日に大規模な噴火を起こし、登山を楽しんでいた観光客20人のうち5人が岩にぶつかって亡くなりました。
今年1月にも激しい水蒸気爆発と火山活動があり、その際に発生した噴煙が、フィリピンの「ルソン島の悲恋伝説」に登場する「男女の姿」に似ているということで、SNSなどを通して話題を呼びました。
確かに男女が抱き合っているように見えますね!
”ルソン島の悲恋伝説”とは・・・
マガヨンという美しい王女が、異なる部族の男性と恋に落ち、戦争で殺されそうになった彼を助けようとして命を落とす。
そして彼女が埋葬された土地に突然大きな山が現れ、マヨン山となった。
というもの。
なんとも悲しいストーリーですが、今年1月のマヨン山で現れた噴煙が、結ばれなかった二人を出現させたように見えます。
驚くほど同じなので、「写真を見てから絵を描いたのでは?」と思いますよね?
実はこのイラストは2017年10月にカービー・ロザンヌ氏というイラストレーターが描いたものです。
噴火が起きたのは2018年の1月ですから、絵が描かれたよりもあとです。
信じられないですね!
このマヨン山が、今月12月の27日にふたたび水蒸気爆発を2回起こしたそうです。
そして今回もまた、不思議な形の噴煙が現れたと地元住民の間で話題となっています。
今回は「美女」にそっくりなのだそう。
右に写っている女性は、先日2018年のミス・ユニバース世界大会で優勝したフィリピン代表のカトオリナ・グレーさん。
たしかに彼女の横顔のようにも見えます!
前回の噴火の時と同様、なんだか不思議な光景ですね。
もしかするとマヨン山には、本当に伝説の王女が眠っているのかもしれません。
しかし、今回の水蒸気爆発では噴煙が火口上空600メートルまで上がっただけでなく、火山性地震も4回観測されており、危険な状態が続いています。
また大規模な爆発を起こし、噴石が飛んできたり火砕流が高速で流れ落ちてくる可能性もあるので、厳重な注意が必要だとフィリピン火山地震研究所では警戒を呼びかけています。