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ビットコインは投資に向いているのか?


ビットコインについては、まだまだその実態がよく知られていない部分も大きいです。

今回は「ビットコインは投資に向いているのか?」という点について考えてみたいと思います。

 

ビットコインはそもそも、普通の通貨と同じように「価値を交換するための道具」として開発された仮想通貨です。

ただ目に見える紙幣やコインのような物質が存在しないため、すべてコンピューター上の数字だけがすべてになります。

このような点においては、SUICAなどの電子マネーとほとんど同じようなものです。

 

しかし、ビットコインは価格が変動するという特徴があります。

昨年1年間で、なんと20倍に膨らみました。

単純に言えば、100万円が2,000万円になったということ。

こういった現象を受けて、投資家たちの間では、ビットコインを投資商品として考えられるようになりました。

 

マウントゴックス事件のようなネガティブな話題はあるものの、少額から始められるため、ビットコイン投資へ参入しているのは投資家たちだけではありません。

多くの初心者ユーザーも大勢参入しています。

 

しかし、そもそもビットコインの価格が上がるのは、ユーザー数が相場に参加しているからなのです。

買う人が多ければ上がるし、売る人が多ければ下がります。

ビットコイン自体が新しく価値を生み出すものではありません。

つまり、価格の上下はまったく読めないものなのです。

この点が、株などへの投資との大きな違いです。

もちろん株も変動はしていますが、株はそもそも「企業は成長するもの」として考えているため、価値が上がることを期待するのは何ら不合理なことではありません。

ところがビットコインに関しては、そもそもの前提として上がるという根拠が全くないのです。

 

ですから、ビットコインへの投資は、投資というより投機なのです。

あまりにも短期間に価格が上昇したため、儲けるための商品のように扱われていますが、単に値上がりを期待して買うのは、博打のようなものです。

宝くじと一緒です。

投資というのは、投資した先が将来新しく価値を生み出してくれるよう期待するものです。

リスクに見合ったリターンがあるのかを考えた時、ビットコインはただ「ラッキーか、アンラッキーか」だけで結果が変わってしまうのです。

 

このように、ビットコイン自体には実態価値の裏付けがありません。

だからこそ、最近は価格が下がってきています。

これは、人々がその本質をだんだん理解し、不安を覚えて始めていることを表しているのかもしれません。

 

もちろん、今後ビットコインが消費活動目的で現金のように使われるのも、そう遠い未来ではないでしょう。

そもそも現金だって、私たちが「信用」しているからこそ成り立っているものです。

私たちが一斉に、「これは単なる紙だ」と思って、物との交換をやめたとき、貨幣価値というものは何も無くなるのです。

そういった意味では、現金も仮想通貨も、本質は変わりません。

しかしビットコインは、持ち歩く必要がない、送金手数料が安い、銀行を介さずにやりとりできる、などの利便性に焦点をあてれば、人々の生活を大いに楽にしてくれるものになるでしょう。

 

ただ、投資商品としては決して向かないのでは?というのが正直なところです。

ちょっとした遊びとして、「投機」するのは面白いと思いますが、株や不動産のように「資産運用」の道具ではないと思います。

 

フィリピンでは現在、ビットコインが急速に浸透してきていますが、多くのフィリピン人は投資ではなく消費活動や送金手段として利用しています。