フィリピンのマスカラ・フェスティバル
フィリピンの「マスカラ・フェスティバル」というお祭りを聞いたことはありますか?
微笑みの都市と呼ばれるバコロドで、毎年行われています。
「マスカラ」というのは、化粧品のことではなく・・・
「mass=大勢」「kara=顔(スペイン語)」から成っている言葉です。
さらに英語の「mask」もかけて、この名で呼ばれています。
その名の通り、みんなでカラフルな仮面をかぶり、ストリートダンス、ドラムやトランペットのコンテスト、フードフェスティバルなどが開催されます。
仮面は笑顔のものばかりで、色の装飾も派手なものが多く、アジアの中でも大きなお祭りの1つです。
世界中から、多くの観光客が訪れます。
ヴェネツィアやリオのカーニバルの要素もあり、ラテン系のリズムで盛り上がります。
特にストリートダンスは最も盛り上がり、各学校や地域単位で練習したパフォーマンスを見せ合います。
開催時期は、10月の第3週の週末。
世界中からこのお祭りを楽しむために人が集まりますが、実はこのイベントが始まったきっかけは悲劇でした。
1980年代に「砂糖が健康に悪い」とアメリカで発表されたことにより、サトウキビの名産だったバコロドは大打撃を受けます。
また、同じ時期に、彼らの乗っていた船が事故に遭い、700人もの人たちが亡くなった出来事もありました。
こんな悲しみから抜け出そうと、地元のアーティストや市民団体が作ったのが、このマスカラ・フェスティバルなのです。
仮面で泣き顔を隠して、明るい気持ちで困難を乗り切ろう!ということなんです。
そう聞くと、なんだかちょっと切なくなりますね。
こういった背景があることから、「笑顔の祭り」とも呼ばれています。
なお、こういったお祭りにはとにかくものすごい数の人が押し寄せるため、スリなどに遭う危険性が高くなります。
持っていくお金は最低限にとどめ、カメラやスマホなどをポケットに入れておかないように注意しましょう。
ストラップをつけて首から下げるなどの対策も有効です。
また、屋外にずっといることになるので、大変暑いです。
帽子や日焼け止めはあった方が良いですし、熱中症の危険もあるため、水分をこまめに摂りましょう!
2018年のマスカラ・フェスティバルは10月4日〜10月24日です。
バコロドへは、マニラから飛行機で1時間ちょっとです。
バコロドの街までは車で10分ほど。
もしも10月にフィリピンを訪れる予定なら、バコロドのマスカラ・フェスティバルにぜひ参加してみてください。