ビットコイン換金で流行したアプリ「アブラ」とは?
ビットコインによる海外からの送金が始まったばかりの頃、フィリピンでは「アブラ」というアプリがよく使われていました。
「アブラ」は、Uber(アメリカでヒットした配車・送迎サービスアプリ)と似たシステムです。
簡単に言うと、ビットコインと現金を交換してくれる相手(テラーと呼ばれる)を近隣で探すことのできるアプリです。
アブラを立ち上げると、マップ上にテラーの位置が表示されます。
テラーと会う前に、まずは自分のビットコインをアブラのアカウントに移しておきましょう。
アプリには複数のテラーが表示されるので、取引したい相手を選び、待ち合わせます。
当時、手数料は1.5%〜3%などテラーによって異なっていました。
近くにいて、なおかつ手数料の安いテラーを探します。
実際にテラーと会って取引を完了すると、自分のビットコインの残高がテラーに移ります。
アブラに払う手数料は0.25%とリーズナブルで、基本的な使用料などはかかりません。
また、銀行口座もATMも要りません。
フィリピンでは銀行口座を持つことが非常に難しいため、彼らにとってアブラは本当に画期的なアプリでした。
現在ではアブラのほかにもたくさんのシステムが存在しています。
中でもCoin.phは有名です。
特定のATMを使用することで、銀行口座がなくてもスマホやパソコンがあればビットコインを現金に換えることができます。
また最近ではビットコインのデビットカードも登場しています。
ビットコインの換金に関しては、現在日本よりもフィリピンのほうがよっぽど進んでいるのです。
このような、銀行をまったく介さないビットコインの取引がメインに行われるようになれば、そもそも銀行自体があまり必要でなくなる可能性もあります。
ビットコインにより社会が受けているインパクトは、日本よりもフィリピンのほうが俄然大きいと言えます。