フィリピンでPETボトルを再生する取り組み
インフラ整備が急ピッチで進められているフィリピンでは、環境汚染問題への取り組みもさかんとなっています。
特にプラスチックごみに関しては海洋汚染を深刻化させており、早急な対策が必要とされています。
そんな中フィリピンでは、PET(ポリエチレンテレフタレート)の再生事業が行われることになりました。
タイの石油化学大手である「インドラマ・ベンチャーズ」が、「コカコーラ・ビバレッジズ・フィリピン」とともに合併会社「PETバリュー・フィリピン・コーポレーション」を設立し、再生PETを原料にプラスチックボトルを作るそうです。
マニラ近くに工場を建ててPETを再生してプラスチックボトルを製造するという計画となっており、年間で3万トン(約20億本相当)ものPETボトルを処理し、16,000トンものPET樹脂を生産する能力を持ちます。
操業開始は2021年の予定です。
再生されたPETのみを原料にするプラスチックボトルの生産は、フィリピンでは初の試み。
フィリピンではこのほかにも、大手企業がレジ袋などのプラスチックごみを舗装用アスファルトの一部材料として使用したり、石炭の代わりに燃料としてセメント製造に使うなどの取り組みも行われています。
海洋プラスチックごみの排出量が多いことで知られるフィリピンですが、街中でもプラスチック製のストローが使われなくなるなど、少しずつ人々の環境問題への意識も高まっているようです。