フィリピン、ボホール島の世界最小の猿を見に行こう!
7,000以上の島を持ち、雄大な大自然が残るフィリピンには、多種多様な生物が存在しています。
フィリピンの固有種もおり、実は動物好きにはたまらない旅行先なのです。
中でもフィリピンに行くなら絶対に見て欲しいのが、フィリピンメガネザル。
通称「ターシャ」と呼ばれている世界最小のメガネザルです。
■生息しているのはボホール島
「ターシャ」が住んでいるのは、フィリピンのボホール島です。
ボホール島は、セブからフェリーなら1〜2時間、小型飛行機なら20分でアクセスできます。
面積は3,269平方キロメートルあり、フィリピンで10番目に大きな島です。
ターシャがいることでも有名ですが、「チョコレートヒルズ」という1,200個以上もの綺麗な三角錐の石灰岩が並んだ風景もまた必見です。
また、「アロナビーチ」という美しい砂浜もあり、山も海も両方楽しめる人気の島となっています。
治安もよく、のんびりと大自然を満喫して過ごしたい人におすすめの観光地です。
■とにかく小さい!
そんなボホール島に住んでいるターシャですが、本当に小さくて可愛いんです。
手のひらに乗っちゃうくらいのミニサイズで、体重はわずか100グラムほど、身長も10センチくらいしかありません。
世界最小のメガネザル、世界最小の原始猿として知られています。
しっぽは体よりも長く、ほとんど毛は生えていません。
トンボや蝶、コオロギなどの昆虫を捕食しています。
■目が大きい!
ターシャが愛らしい理由は、その小ささに見合わない大きな目にもあります。
くりんとした大きな目は顔の3分の1くらいを占めており、なんと眼球1つの重さ(3グラム)はターシャの脳とほぼ同じ大きさなのだそう。
この大きな目で、夜行性のターシャは夜もよく見えるらしいのですが、どうやら昼間は逆に眩しすぎてあまり見えてないそうです。
また、目自体を動かすことはほとんど出来ないのですが、代わりに首が180度回るので、後ろもちゃんと見えるとのこと。
180度首が回転って、ちょっと怖い気もしますが・・(笑)
小さな顔に大きな瞳を持つターシャは、映画「グレムリン」のギズモや、「スターウォーズ」のヨーダのモデルになったとも言われています。
■3メートル跳ぶ!
体の小さなターシャですが、その跳躍力は半端ではなく、3メートルと体長の約25倍ほどの距離を跳ぶことができます。
ボホール島の森の中では、その跳躍力を使って枝から枝へ跳び移りながら暮らしているそうです。
また、指が長く鋭い爪もあるので、枝につかまったりぶら下がったりすることも得意です。
■ストレスで自殺する?!
小さくてぴょんぴょん跳ぶターシャですが、見た目通りの繊細な動物で、ストレスにはすごく弱いそう。
環境が変わったり、人がむやみに近づいたりするだけでそのストレスに耐えられなくなり、木に頭をぶつけたり水に頭を突っ込むなどして自殺してしまうのだそうです。
また、本来の寿命は10年以上とされていますが、体も非常に柔らかく弱いため、ちょっと木にぶつかっただけでも簡単に死んでしまいます。
■絶滅危惧種
このように繊細で弱いターシャなので、その生息数は残念ながら減少しているそう。
もともとストレスで死んでしまいやすいのに加えて、出産も1年に1回です。
人間が森林を伐採して住むところが減っているのも一因になっているほか、密漁する人もいるそうで、現在は国際自然保護連合によって絶滅危惧種に指定されています。
■ターシャに会える場所
ターシャ(フィリピンメガネザル)に会えるのは、現在のところフィリピンのボホール島だけです。
以下の施設で見ることができます。
■TARSIER CONSERVATION AREA
ボホール島の港から車で1時間半走ったところにあるロボック村「TARSIER CONSERVATION AREA」という場所で見ることができます。
絶滅危惧種であるターシャを保護・飼育している施設です。
観光客にも配慮して、ターシャがよく見えるよう歩道に高低差をつけています。
ガイドスタッフがいて、ターシャがどこにいるか教えてくれます。
住所: Loay Interior Road, Loboc, Bohol
営業時間:8:00〜17:00
■フィリピン・ターシャ自然保護区
TARSIER CONSERVATION AREAよりも小さな施設で、自然のままで保護しています。
雨の日などはターシャが隠れてしまって見られないこともありますが、観光客は少ないです。
ターシャの生体などを詳しく説明してくれる案内スタッフがいます。
住所:Tarsier Sunctuary Rd, Corella, Bohol
営業時間:9:00〜16:00
■ターシャを見るときの注意点
上述したようにターシャは非常に繊細で弱い動物なので、ストレスを与えないよう注意しなければなりません。
以下のことに気をつけて鑑賞しましょう。
■フラッシュ撮影は禁止!
ターシャの大きな目は光に弱く、フラッシュなど強い光を見ると失明してしまうこともあるそうです。
写真撮影はできますが、絶対にフラッシュはオフにしてくださいね。
■寝ていても起こさないで!
ターシャは夜行性なので、昼間は寝ていることも多いです。
起きている姿を見られることもありますが、もし寝ていても無理に大声を出して起こしたりしないでください。
寝ているターシャもものすごく可愛いですよ!
■触っちゃダメ!
時には触れられそうなくらいターシャの近くまで行けることもあります。
でも、触るとストレスになってしまうので、触らないように気をつけてください。
可愛くても、怯えて噛みついてくることもあるそうです。
■ボホール島へターシャに会いに行こう!
フィリピン、ボホール島にしか会えない世界最小のメガネザル・サーシャ。
フィリピンを訪れるなら、ぜひ一度会いに行ってみましょう。
実物を見ると、写真で見るより何倍も可愛いですよ!
セブまでくればボホール島に行けるツアーがあるので、ターシャもツアーで見に行くのがおすすめです。