フィリピン中間選挙、ドゥテルテ派が優勢か?
2016年に就任して以来、麻薬撲滅戦争をはじめとする過激な政策で国内のみならず世界中を驚かせてきたフィリピンのドゥテルテ大統領。
今月13日には中間選挙が行われる予定となっており、これまでの彼の3年間の政策がどう評価されているかが浮き彫りになります。
フィリピンの中間選挙は大統領の任期である6年間の折り返し地点で行われるものです。
上院12議席、下院約300議席、知事、市長らが選出されます。
現在のところ、ドゥテルテ大統領の支持率は81%と過去最大を記録しており、彼を支持する候補者たちが優位に立っていることが明らかになっています。
上院選には62人が立候補しており、ドゥテルテ大統領はこのうち11人を推薦。
その中のクリストファー・ゴー氏は「ドゥテルテ大統領が刑務所に行くのなら自分も行く」とコメントし、ドゥテルテ大統領への強い支持を表明しています。
娘であり現ダバオ市長でもあるサラ・ドゥテルテ氏(40)は去年「改革党」という新しい政党を設立し、その中の13人を推薦するため全国を回って、各地の有力者たちとコネクションを強めています。
また彼女は今後、22年次期大統領に出馬するのでは?との噂もあります。
一方で反対派もマニラで集会を開いており、アキノ前大統領の甥にあたるバム・アキノ上院議員は「正義を実現し、国民に本当に必要な政策を遂行しよう」と声をあげ、反ドゥテルテ姿勢を露わにしています。
ドゥテルテ大統領は中間選挙に向けて8日夜に演説を行い、その際肩にゴキブリが乗ったシーンが話題となっています。
彼は、仕掛けたのは「自由党だ。間違いない。」とコメントし、人々の笑いを誘いました。
来週月曜日の投票終了後には、すぐに開票作業が開始される予定で、その数日後には結果が発表される見通しです。
やはり影響力の強い上院候補者が優勢になりそうですね。
強権的な政策で批判も多いドゥテルテ大統領ですが、今回の選挙に関しても「私を支持する候補者を支持する」と宣言し、いつもの強気な姿勢を維持しています。
一部のメディアは「政府が選挙運動をしているようなものだ。」と違法性を指摘していますが、彼は聞き入れるつもりはなさそうです。
ドゥテルテ大統領の任期は2022年6月まで。
残りの3年間もこれまで通りの強権的な政策を続けていくつもりのようです。