フィリピンでの銀行口座開設は意外と簡単!
フィリピンに長く滞在するとなれば、銀行の口座開設が必要になってきます。
現地で不動産を売買したり、ビジネスを興したりする際も、銀行口座がなければ何かと不便です。
慣れない海外で銀行口座を作るのは最初はちょっとハードルが高いかもしれませんが、順番に必要なものを揃えていけば誰でも開設は可能なので、丁寧に見ていきましょう。
<まず必要な書類を集めよう>
フィリピンで銀行口座を作るには、以下の書類を揃える必要があります。
・パスポート
・身分証明書
・45mm×35mmの証明写真
・住所が確認できるもの
・開設金(最低預金額)
金融機関によってはこれ以外にも必要なものがあるかもしれないので、詳細は銀行のサイトなどでチェックしてみましょう。
一般的には上記の書類は必須です。
<どこの銀行が良いか?>
フィリピンの銀行は、日本人には以下がおすすめです!
◆フィリピンナショナルバンク(Philippine National Bank)
東京と名古屋にも支店があり、日本でも口座開設可能
◆メトロバンク(METROBANK)
東京と大阪に支店があり、日本でも口座開設可能
◆バンコ・デ・オロ(BDO)
日本人スタッフが常駐しており、日本語で相談できる
これらの銀行は全て大手で、フィリピン国内のATMの数も申し分ありません。
最も安心して利用できる銀行です。
<書類を記入&提出!>
口座を開設したい銀行を決めたら、実際にそこの銀行へ行きます。
ここで注意したいのは、できるだけ自宅の近くや行動の範囲内にある支店を選ぶこと。
日本と違って、口座を開設した支店以外では手数料が取られることがあります。
間違って、めったに行かないような僻地で作らないように!
口座を開設したいと言えば書類をくれるので、必要事項を記入します。
複数の記入フォームがありますが、書き方は窓口でちゃんと教えてくれるので心配いりません。
口座の種類は日本と同様に「普通(Saving Account)」と「当座(Checking Account)」があります。
普通に個人が使う場合には、「普通」を選べばOKです。
「当座」はフィリピンに土地を持っていないと作れない場合があります。
(※なお、フィリピンでは外国人は土地を購入することができません。)
<キャッシュカードをゲットしよう!>
スムーズにいけば、その日のうちにキャッシュカードを入手できます。
カードが手に入れば、ATMでの出し入れは自由です。
キャッシュカードはクレジットカードになっていたりデビットカードになっていたりすることがあるので確認しましょう。
また、銀行によっては土日祝日もATM手数料が無料になります。
<最低預金額が必要です!>
フィリピンと日本の銀行の最大の違いは、最低預金額(口座維持費)が必要なこと。
一定以上の金額が口座に入っていないと、月々所定の手数料が自動的に引き落としされるという仕組みです。
多くの銀行で最低額は10,000ペソほどで、発生した場合の手数料は300ペソほどです。
銀行によっては金額が異なる場合があるので必ず確認してください。
もし1日でも最低預金額を下回ると、ペナルティの対象になってしまいます。
口座開設の時点ですぐに最低預金額は必要になるので、必ず持っていきましょう。
また、知らないうちに何度も手数料が引かれて口座残高がゼロになった場合は、自動的に口座が解約されます。
<帰国時は解約するべきか?>
フィリピンの銀行口座は、しばらく使わないまま放置しておくと、「休眠口座」として扱われ、この場合もペナルティが課されることがあります。
また、一度休眠口座になると、それを解除するのに面倒な手続きが必要です。
一時的に日本に帰るくらいなら良いですが、基本的にフィリピンに長期でいるつもりがないなら解約した方が良いでしょう。
もちろん、解約時に預けておいたお金は全部返ってきます。
<日本でもフィリピンの口座開設が可能!>
フィリピン現地に着いてからでも銀行口座開設は可能ですが、日本にいながらにしてフィリピンの口座を作る方法もあります。
フィリピン・ナショナル・バンク(Philippine National Bank)は東京の三田、そして名古屋にある支店で口座開設が可能です。
現地でのやりとりに不安な人、これらの支店が近い人は、日本であらかじめ口座を作っておいても良いでしょう。
<フィリピン人は口座を持っていない?>
フィリピンで銀行口座を開設している日本人はたくさんいますが、実は地元フィリピンでは口座を持っている人の方が少ないです。
数字にして、口座を持っている人は国民全体のわずか22%ほど。
8割近い人たちは、銀行口座を持たずに生活しています。
これは主に、フィリピンの貧困問題が大きく関連しています。
ほとんどの人は、10,000ペソという高額な口座維持費が払えないため、口座を持てないのです。
また、大手企業にでも勤めない限り、給料は振り込みではなく手渡しです。
公共料金なども引き落としのシステムがほとんど普及していません。
そのため、そもそも銀行口座を持つ必要がない、という背景もあります。
銀行口座開設について、そのへんにいる普通のフィリピン人に聞いても、やり方を全く知らないでしょう。
フィリピンで銀行口座を持っているのは一部の富裕層だけです。
<口座を作って快適なフィリピンライフを!>
フィリピンでの口座の作り方と銀行事情についてご紹介しました。
日本のようにサクサクとはいかないかもしれませんが、必要書類さえちゃんと揃えていれば、時間はかかってもちゃんと口座開設はできます。
現金やクレジットカードだけでも生活は可能ですが、フィリピンはクレジットカードが使えるお店が非常に少ないため、どうしても現金が必要になります。
クレジットカードで現金を引き出すことも可能ですが、出金の度に高額な手数料がかかるのでちょっと痛いですよね。
半年〜1年など、長期間フィリピンに滞在する予定の方は、ぜひ現地で銀行口座を作って快適&便利に生活してみてくださいね!