フィリピン人の平均年収と格差社会


近年ものすごい勢いで経済が発展しているフィリピン。

一人当たりのGDPは2017年の時点で3,022ドルに達しており、これは日本が高度経済成長期を迎えた頃と同じような動向です。

その背景には、爆発的な人口増加や海外出稼ぎ労働者(OFW)からの外貨送金、コールセンターなどのBPO産業(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の拡大などがあります。

しかし、フィリピン人の収入は依然としてあまり上がっていないようです。

 

<フィリピン人の平均年収>

国家統計局国際労働機関によれば、フィリピン人の平均年収は23万ペソ(約48万円)とのこと。

日給にすれば、1日630ペソ(約1,300円)ということになります。

これはあくまでも平均なので、もっと低い賃金で働く人たちも大勢います。

しかし、物価は上がり続けています。

日本人にとっては何もかも安く感じるかもしれませんが、日給1,300円なのに1着3,000円のユニクロの服を簡単に買うことはできません。

月収で9万ペソ(約18万円)以上もらっているのはフィリピン人口全体の15%に過ぎず、30%は3万〜6万ペソ(約6万〜12万)の月収となっています。

ちなみに、フィリピンで高収入を得ているいわゆる高所得者は19万6,539人とのことで、職業別ではソフトウェアエンジニア、ファッションデザイナー、公認会計士などの所得が高いそうです。

また、先生や講師、教授などの教育関連の仕事は、高収入となっています。

 

<フィリピン人の半数が「自分は貧しい」と思っている>

世界から見ればどんどん経済が上向きになっているフィリピンも、現地人としては決して裕福になったという感覚はないようです。

2017年にSocial Weather Stationが「主観的貧困率」の民間調査を行いました。

「主観的貧困率」とは、実際の数字とは関係なく ”自分が貧しいと感じているかどうか” の主観的な感覚を調査したものです。

それによれば、フィリピン人の47%が「自分の家庭は貧しい」と感じているのだそう。

1980年代の同調査では70%以上だったので確実に状況は好転してはいますが、現在のフィリピンのGDP成長率を鑑みると、もう少し改善されても良い気がします。

 

<フィリピンの激しい経済格差>

フィリピン人の多くが貧しいと感じているのは、他でもない経済格差が原因です。

フィリピンはASEAN諸国の中でも、特に富豪と貧困層との差が激しいと言われています。

さらに、その富豪の中でも所有資産の差が激しいと言われています。

1000万ドル(約11億円)以上の純資産を持つフィリピン人は、全体のうち2,587人。

1億ドル(約110億円)以上の純資産を持つフィリピン人は、なんとたった179人しかいないのだそう。

これに対し、純資産が1万ドル(約109万円)未満の人口は、86.6%。

国民の8割は貧困層ということです。

フィリピンの総人口が1億人を超えていることを考えると、本当に裕福な暮らしをしているのはほんの僅かの人々であり、ほとんどの国民が貧しいと感じるのも無理はありません。

日本の富裕層40人の資産は、国内全体の収入上昇額の2.8%くらいだそうです。

これがフィリピンでは76.5%という、以上な数値を叩き出しています。

 

<なぜ激しい格差があるのか?>

富裕層を形成しているのは、財閥の一族や大地主などです。

その家庭に生まれた子供はその富を引き継ぎますが、貧困の家庭に生まれた子供はまた貧困を受け継ぎます。

お金が無くまともに学校に行けない貧困層の子供たちは、学歴社会のフィリピンで高所得の仕事に就くことができません。

結局は親のやっている低賃金の仕事を彼らもやることになります。

また、性の知識もない彼らは簡単に妊娠し、中絶禁止のフィリピンでは妊娠したら確実に産みます。

子供が生まれれば、もっとお金が必要になります。

つまり、その子供の子供もまた、同じようなルートを辿るしかないのです。

こうしてフィリピンでは、無限に貧困のループが続いてしまっています。

フィリピンに限ったことではありませんが、20%の富裕層が80%以上の国民から搾取しているというピラミッド型の社会システムが存在しているのです。

金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏になっていきます。

フィリピンを訪れたことのある人は、高層ビルや高級ホテルの立ち並ぶエリアの傍らに、掘っ建て小屋に住んで物乞いをするストリートチルドレンがいるのを見たことがあるでしょう。

どんなに経済が上向きになっても、貧困層にその恩恵は届いていないのです。

 

<解決策はあるのか?>

まずは子供たちが最低限の教育を受けられるようなシステム作りが必要ではないでしょうか。

学歴がないだけでなく、一般教養や知識もない状態では何の仕事にも就けず、文字通り路頭に迷うだけです。

親がゴミ拾いで稼いでいたら子供もそれをするしか稼ぐ術がないし、親が風俗嬢なら概ね子供も風俗嬢になっていきます。

現在のレベルまで格差が広がってしまった状況では、数年単位で改善出来ることではないでしょう。

しかし、ドゥテルテ大統領が就任してから、経済格差を是正して貧困をなくす動きは確実に始まってはいます。

具体的には、貧困層への教育支援を行ったり、経済的に自立できるよう無理のない融資を行ったりなどです。

単に金銭を支給するのではなく、彼らが自分の力で仕事を作り出す支援も必要ですね。

フィリピン経済をさらに発展させていくためにも、貧困問題の解決は最優先なのではないかと思います。


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