フィリピンの財閥についてまとめ
■フィリピンの有力な財閥について書きたいと思います。
フィリピンの財閥には多数の企業があり、それらを全て列挙することはできません。しかしながら、フィリピンにおいて特に影響力があるいくつかの財閥を挙げることができます。
- アヤラ・グループ – フィリピンの最大手の企業グループで、不動産、金融、電力、通信などの分野に進出しています。
- SMグループ – 不動産、小売、金融、ホテル、エンターテイメントなどの分野で事業を展開しています。
- JGサンディコ・グループ – フィリピンの一大財閥で、食品、銀行、不動産、航空、テレコムなどの分野で事業を展開しています。
- サンミゲル・コーポレーション – 食品、飲料、包装、銀行、不動産などの分野で事業を展開しています。
- ラモス家族 – 不動産、ホテル、金融、エネルギー、鉱業などの分野で事業を展開しています。
■アヤラ・グループ
フィリピンの最大手企業グループのひとつであり、フィリピンを代表する財閥の一つです。 本社はマカティ市にあり、不動産、金融、エネルギー、通信、教育、ヘルスケアなどの幅広い分野で事業を展開しています。
アヤラ・グループは、1851年にスペイン統治下のマニラで誕生し、当初は製糖業に従事していました。その後、不動産や金融分野に進出し、急速に成長しました。現在では、フィリピン経済にとって非常に重要な存在となっています。
アヤラ・グループは、多数の子会社を傘下に持ち、その中には、不動産開発会社であるアヤラ・ランド、銀行であるBPI、エネルギー会社であるACエナジー、通信会社であるグローブ・テレコム、教育会社であるACエデュケーション、ヘルスケア事業であるACヘルスケアなどが含まれます。
アヤラ・グループは、長年にわたってフィリピンの経済成長に大きく貢献してきました。今後もフィリピンの発展に寄与するとともに、アジア地域全体でのビジネス展開を進めていく予定です。
■SMグループ
フィリピンの大手企業グループのひとつで、主に小売、不動産、金融、ホテル、エンターテイメントなどの分野で事業を展開しています。SMは、創業者のヘンリー・シー氏が名付けたイニシャルから取られた名前です。
SMグループは、1958年にシューズの小売店から始まりました。その後、衣料品、スーパーマーケット、ショッピングモールなどの小売事業を展開し、急速に成長しました。現在、SMグループは、フィリピンに数多くの商業施設を所有し、その中には、SMモール、SM市場、SMスーパー、SMハイパーマーケット、SMサヴェモア、SMDCなどが含まれます。
SMグループは、また、不動産、金融、ホテル、エンターテイメントなどの分野でも事業を展開しています。SMグループの不動産部門は、SMDC（SM開発公社）と呼ばれ、高級住宅、商業施設、ホテル、リゾート、オフィスビルなどを開発しています。金融部門は、BDOユニバンクという銀行を傘下に持ち、ホテル事業は、SMホテル・アンド・コンベンション・センター、エンターテイメント事業は、SMシネマという映画館チェーンを展開しています。
SMグループは、フィリピンの経済に大きな影響力を持っており、多くの雇用を提供しています。また、フィリピンの小売業界においても、最大手の企業として知られています。
■JGサンディコ・グループ
フィリピンの最大手企業グループのひとつであり、主に航空、不動産、金融、ホテル、石油・ガス、消費財などの分野で事業を展開しています。
JGサンディコ・グループは、19世紀後半に商人のビセンテ・フェルナンデスとフィリペ・ゴティアンが創業した商社「Fernandez, Gotianun & Company（FGC）」が起源とされています。その後、同社を引き継いだジャイアント・グループ（JG）が拡大し、JGサンディコ・グループとして現在に至っています。
JGサンディコ・グループの主要事業のひとつは、航空会社のセブ・パシフィック航空です。同社は、フィリピンを代表する格安航空会社のひとつであり、アジア各地を中心に多くの路線を運航しています。また、JGサンディコ・グループは、不動産分野でも事業を展開しており、主に商業施設や住宅開発に注力しています。金融部門では、メトロバンク（Metropolitan Bank and Trust Company）を傘下に持ち、ホテル部門では、シャングリ・ラ・ホテル・アット・ザ・フォートなどの高級ホテルを展開しています。また、JGサンディコ・グループは、石油・ガスや消費財分野でも事業を展開しています。
JGサンディコ・グループは、フィリピン経済にとって重要な企業グループのひとつであり、同国の成長に大きな貢献をしています。
■サンミゲル・コーポレーション
サンミゲル・コーポレーション（San Miguel Corporation）は、フィリピンの多角的企業グループであり、食品・飲料、エネルギー、インフラ、不動産、金融などの分野で事業を展開しています。 1890年に設立され、フィリピン最古の企業のひとつです。
サンミゲル・コーポレーションは、ビールブランドである「サンミゲル」で知られています。同社は、フィリピンをはじめとするアジア地域で高いシェアを持ち、また、世界各地で販売されています。また、同社は、コカ・コーラのフィリピン国内における製造・販売を担当するボトラーでもあります。
サンミゲル・コーポレーションは、エネルギー事業でも活躍しており、主に石油・ガスの探査・生産、精製、貯蔵、流通を手掛けています。同社は、フィリピン国内で最大規模の石油精製所を保有しており、国内のエネルギー供給に重要な役割を果たしています。
その他にも、サンミゲル・コーポレーションは、インフラ、不動産、金融などの分野で事業を展開しています。インフラ分野では、高速道路や空港、港湾施設の運営を手掛け、不動産分野では、商業施設や住宅開発、オフィスビルの運営を行っています。金融部門では、メトロポリタンバンク・アンド・トラスト・カンパニー（Metropolitan Bank and Trust Company）の筆頭株主でもあります。
サンミゲル・コーポレーションは、フィリピン経済にとって非常に重要な企業グループのひとつであり、同国の経済成長に大きく貢献しています。
フィデル・V・ラモスは、1992年から1998年までフィリピン大統領を務め、民主化運動を推進し、フィリピン経済の発展や国際社会での地位向上に尽力しました。
ラモス家族は、フィデル・V・ラモスをはじめ、多くの政治家や軍人を輩出しています。また、同家族は、フィリピン国内での土地所有や不動産事業、農業事業、銀行業などの分野でも活躍しています。
ラモス家族は、フィデル・V・ラモスの父親であるナルシソ・ラモスが、アメリカ統治下のフィリピンで著名な医師として成功したことから、裕福な家庭に生まれました。その後、ナルシソ・ラモスは政治家に転身し、フィデル・V・ラモスをはじめとする多くの子孫たちも政治家や軍人としての道を歩むこととなりました。
現在、ラモス家族は、フィリピン国内でのビジネスに加えて、海外にも進出しており、不動産開発や農業事業、電力事業などの分野で活躍しています。
