フィリピン大統領「マスク非着用は重罪」新型コロナ感染拡大防止対策を強く呼びかけ
フィリピンは7月22日、新型コロナウイルス感染の検査を拡充すると発表した。6月のロックダウン（都市封鎖）緩和以降、市民の外出が増えたことなどから国内での感染者と死者が急増。この事態に伴い、フィリピンドゥテルテ大統領はマスクを着用していない者を逮捕すると表明した。ドゥテルテ大統領は、対策もせずにウィルスを拡散したり、マスク着用を拒否した者、ソーシャルディスタンス（社会的距離）を守らない者は逮捕すると表明。新型コロナを拡散することは「深刻な犯罪だ」と述べた。外出時にマスクを着けなかった場合、既に罰金を科している自治体もある。
デュケ保健相は大統領との会談で、政府は1日の検査数を現在の2万〜2万3000人から3万2000〜4万人に拡大することを目指していると述べた。これまでに約110万人の検査を行なっているが、目標は人口の約10分の1に当たる1000万人を来年第2・四半期までに検査することだという。保健相は、「全市民を検査することはできない」と訴えた上で、最も富裕な米国でさえ実現できていないと述べた。フィリピンの感染者と死者は、東南アジアではインドネシアに次いで多い。封鎖緩和以降、感染は約4倍に増えて6万8898人、死者は約2倍の1835人となっている。保健省によると、今月21日時点の新型コロナウイルス感染者は7万764人、死者は1837人。感染防止と経済活動再開のジレンマに直面している。
