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コロナ騒動のさなか…中国の南シナ海侵略にフィリピンが抗議


世界は今新型コロナウイルスの話題で持ちきりになっていますが、フィリピンと中国の間で起きている南シナ海問題は健在です。
 
中国は4月18日、南シナ海のスプラトリー諸島とパラセル諸島に、それぞれ「南沙区」と「西沙区」を設置し、自分たちの管轄にすると発表しました。
 
 
フィリピン国民はこれに対し「政府は中国に抗議するべきだ」と声を上げており、22日には実際に抗議したと、ロクシン外相がツイッターに投稿したそうです。
 
中国が進めている軍事拠点化は国際法に違反し、フィリピンの主権を侵害するとしています。
 
 

■南シナ海は誰のもの?

そもそも「南シナ海」とは一体誰のものなのでしょうか?
 
原油、天然ガス、そして水産物と豊かな資源が眠る美しい海ですが・・。
 
中国によれば、1947年に中華民国が南シナ海の調査を行って地図を作成し、自国の領海を示す「十一段線」を引き、その後中華人民共和国となってからは「九段線」と改めたのだそう。
 
「九段線」は、中国で売られている地図には必ず表記されているそうで、要するに「ここは中国の領海ですよ」というのを示すために描かれた点線です。
 
しかし、これだけでは歴史的に見ても特にその領海が中国のものだということを示す証拠にはならないとして、2016年にフィリピンが提訴した裁判で常設仲裁裁判所は、中国の主張を認めませんでした。
 
九段線に関しても、「法的根拠がなく、国際法に違反する」という判断を下したのです。
 
 

■ASEAN諸国による中国牽制

さらに、中国が戦っている相手はフィリピンだけではありません。
 
南沙諸島とその周辺海域については、フィリピンのほか、台湾、ベトナム、マレーシア、ブルネイも一部もしくは全部の領有を主張しています。
 
1988年には中国とベトナムが武力衝突もしており、1995年には中国がミスチーフ礁に建造物を建てたことでフィリピンと対立しました。
 
こういった中国の行動はASEAN諸国からたびたび非難されており、1995年にはASEAN諸国外相たちが、「南シナ海の最近の情勢に関する外相声明」を出して、中国を牽制しました。
 
また、フィリピンも1998年に「訪問米軍地位協定」を結び、アメリカにも協力してもらいながら中国の動きをなんとか抑えてきています。
 
しかしこの協定は今年の2月にドゥテルテ大統領が破棄することを発表しており、今後はアメリカのサポートはなくなる可能性が高いです。
 
破棄する理由として大統領は、自分の側近がアメリカで入国を拒否されたことを挙げていますが、世界からは「協定を破棄すれば中国の勢力を強めることになる」と懸念されています。
 
 

■日本も電話会議で批判

新型コロナウイルス騒動での混乱の最中を狙ってなのか、中国の侵略は活発に行われているようで、今回自国の管轄区を作っただけでなく、フィリピン海軍の艦船をレーザーで照射するなど、挑発的な行動があったとロクシン外相は明らかにしています。
 
また、中国の行政区の新設に関してはベトナムも抗議しており、「中国は間違った決定を取り消すよう求める」という声明を発表しました。
 
日本もまた中国に対して懸念を示しており、茂木敏充外相が中国の王毅と電話で1時間ほど協議し、「緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」と中国を批判したとのことです。
 
なお、新型コロナウイルスについても話し合いがなされ、マスクなどの物資を円滑に輸出入できるよう協力する話でまとまったそうです。
 
世界が危機的な状況になっている中、領域問題でもめている場合ではなさそうですが、中国の動きに関してはフィリピンも日本も注視していく姿勢のようです。