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人気モデルになった貧しいバジャウ族の少女


フィリピン人にはスペイン人との混血も多いことから、容姿端麗な女性が多いことで知られています。
 
大きな瞳と健康的な肌色、彫りの深い顔立ち、そしてメリハリのある美しいボディ。
 
日本人の女性にはない魅力に溢れていることから、フィリピン人女性に夢中になる男性も多いですね。
 
 

■現役17歳のモデル、リタ・ガビオラ

FacebookやInstagramなどSNSが発達している今、誰しもが自分を世界にアピールすることができるようになりましたが、とりわけフィリピン人女性は自分の美しさを発信するのが大好きです。
 
現役17歳のモデル、リタ・ガビオラ(Rita Gaviola)さんをご存知でしょうか?
 
彼女は現在、12万人以上のフォロワーを持つ人気インスタグラマーです。
 
タイムラインを見れば、その美しさは一目瞭然。
 
整った目鼻立ちと妖艶な雰囲気に、一瞬で引き込まれてしまいます。
 
アジアっぽさと西洋っぽさの絶妙なバランスを持ち合わせ持ちながらも、まだあどけなさをたたえているのも魅力的です。
 
また、写真とともにポジティブなメッセージのキャプションを付けているのも好印象。
 
 

■物乞いをしていた少女

そんなリタさんですが、実はもともとは物乞いをして生活するほど貧しい環境で育ちました。
 
父親は廃品回収業をしており、兄弟は5人いて、学校にも行けていません。
 
毎日家族が食べていくだけでも精一杯だったため、彼女は物乞いをするしか生きていく術がなかったと言います。
 
しかし、ある写真家が彼女を撮影し、ネットに投稿したところから、彼女の人生が一変したのです。
 
 

■美しさがネット上で話題に

今から4年前、リタさんがまだ13歳だった頃のこと。
 
フィリピンの写真家トファー・クイント・バルゴス氏は、ルクバンという街で、たまたま立ち寄ったお祭りにいたリタさんを撮影しました。
 
無許可で撮影してネットに載せたことに関しては批判の声もあったようですが・・
 
とにかくその写真が瞬く間に拡散されたのです。
 
多くの人がその美しさに魅了され、リタさんは「Badjao Girl(バジャウ族の女の子)」というニックネームで浸透していきました。
 
 

■バジャウ族とは

「バジャウ族」は、数百年前からフィリピン、マレーシア、インドネシア周辺の海域で生活していた民族です。
 
泳ぎを得意としており、生身のまま水深30メートルまで潜って、ナマコや真珠、ハタなどを獲っていました。
 
主に漁で生計を立てていたことから「海の遊牧民」という異名も持ちますが、現在は海が汚染され魚が獲れないため、陸での仕事へ移行しているようです。
 
経済的にはとても貧しく、ゴミだらけのスラムのような海の上に、高床式の家屋を作って住んでいるのが現状です。
 
他民族からの差別も受けており、バジャウ族独特の文化も失われつつあるといいます。
 
セブ島に彼らの村がありますが、バジャウ族は国籍も持っておらず、行政のサポートからも外れています。
 
 

■貧困問題への意識が高まる

そんなバジャウ族出身のリタさんは、やがてフィリピンのトップクラスのモデルの目にも止まりました。
 
13歳にして「ビッグ・ブラザー」などのテレビ番組にも多々出演するようになり、モデルとしての仕事も舞い込んでくるようになったのです。
 
そこから彼女はどんどんファンを獲得していきました。
 
そして、リタさんが有名になったことで、フィリピンの少数民族が抱える貧困問題にも意識を向ける人が増えたのです。
 
国内外から彼女の家族を経済的にサポートしたいという人も現れました。
 
まるで映画のようなお話ですね。
 
マニラ市長のイスコ・モレノ氏の経歴をはじめ、フィリピンにはこういったシンデレラストーリーがとても多い気がします。