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新型コロナウイルスでフィリピンのスラム街はどうなる?


社会格差の大きいフィリピンには、至るところにスラム街が存在します。
 
”東洋一のスラム街”と呼ばれる首都マニラの「トンド」は、世界的にも有名なので聞いたことがある人も多いかもしれません。
 
また、ごみ山からごみを拾い、それを売って生活の糧にしている「スクオッター」も多数います。
 
実にマニラの人口の3分の1が不衛生な環境に暮らしているという現実があるのです。
 
そんなスラム街に暮らす人々にとって、新型コロナウイルスから身を守るのは非常に困難です。
 
 

■手洗いができない

スラム街では、ウイルス感染予防策の基本とされている「手洗い」もまともに出来ません。
 
綺麗な水にアクセスすることも難しく、もちろん石鹸や消毒液も持っていません。
 
そもそも整備された水道もなく、排水システムもありませんので、汚水は直接川に流します。
 
トイレもなく、バケツに用を足し、それを川に捨てるのが日常です。
 
子供たちも、日常的に手を洗う習慣はありません。
 
この環境では、新型コロナウイルスが流行る以前に、別の病気に感染してもおかしくないでしょう。
 
 

■「濃厚接触」は避けられない

スラム街は掘っ建て小屋がひしめき合っている地帯なので、「濃厚接触」を避けるために人と2メートル以上距離を取ることもほぼ不可能。
 
ほとんどは子だくさんの大家族で住んでおり、隣の家もまた同じ。
 
スラム街の通りはとても狭いため、すれ違う際には相手に触れてしまうことも少なくないほどです。
 
また、料理も洗濯も娯楽も、他の人々との共有スペースで行われています。
 
当然ながらマスクも手に入るわけがなく、たとえ誰かが咳やくしゃみをしようとも、その飛沫を飛ばさないようにすることも、かからないように防ぐことも難しいのです。
 
 

■外出しないのは無理

マニラ首都圏では現在、20時〜5時は外出が禁止されているほか、それ以外でも日用品や食料品の買い出し以外では自宅から出てはいけないとされています。
 
企業はリモートワークに切り替え、自宅で勤務できるようにしているところも多いです。
 
しかし、スラムで暮らす人々は、外に出ずには仕事ができません。
 
というか、マニラが封鎖されてしまった今は仕事がまったく無い状態でもあります。
 
彼らは拾った金属やプラスチックなどリサイクル出来るごみを売りに行ったり、自宅で作ったおかずを路上で売ったりして生活しているのです。
 
閉鎖後はごみを買う業者も営業できない状態でしょうし、路上のおかずを買いに来る人もほとんどいないでしょう。
 
お金が底をつけば、どうしても街に出て何らかの仕事をしなければなりません。
 
貯蓄もなく、在宅勤務なんて出来ない彼らは、自宅にこもっていては今日食べるものさえも手に入らない状況なのです。
 
 

■病院に行けない

新型コロナウイルスに限ったことではありませんが、スラム街の人々は病気になっても病院へ行く医療費がありません。
 
ウイルスに感染して重症化しても、金銭的な事情から治療をしない人たちも多くいるでしょう。
 
そうなれば、自ずと死者数が増えてしまうだけでなく、周囲の人々への感染も拡大してしまう可能性が高くなります。
 
 

■ウイルスも飢えも避けられないスラムの人々

新型コロナウイルスのスラム街への影響は、フィリピンだけでなくインドネシアやインドなど発展途上国すべてで深刻化しています。
 
パキスタンの首相は「都市部を閉鎖すれば、人々は新型コロナウイルスからは守られるかもしれないが、飢えで死ぬだろう」と話し、自国の経済的被害の大きさから、大規模な封鎖は行わないことを表明しているそう。
 
外出も避けられず、清潔を保つこともできないスラムの人たち。
 
病気や飢えに怯えながらも、彼らには自分たちを守るための選択肢は何もない状況です。
 
フィリピンを含めどの国の政府も、行政サービスから外れているスラム街の人々に対する対策は、何も講じていないのが現状です。
 
現在は全世界の国民すべてが不安な毎日を送っていると思いますが、スラム街の人々にとっては今日明日にも生死を分ける深刻な状況となってしまっています。