新型ウイルス対策でフィリピンの証券取引所が取引をすべて停止
新形コロナウイルス感染拡大防止のためマニラ首都圏だけでなくルソン島全域が封鎖されたフィリピン。
経済の低迷が懸念される中、フィリピン証券取引所では株式・外国為替・債券の取り引き時間を短縮していましたが、17日からはすべての取引を停止する措置に踏み切ったそうです。
従業員やトレーダーなどに感染が拡大するのを防ぐためで、期限がいつまでなのかは決まっていません。
清算・決済業務も行われないとしています。
証券取引所によれば今回の措置決定は、政府が大規模な隔離政策を打ち出したことを受けたものだとしています。
しかし、金融市場が混乱する中で株価が急落するのを防ぐためという見方も出ているそうです。
16日のマニラ株式市場の主要株価指数.PSIは8%急落しており、3月に入ってからの下落率は20%に達しています。
また、アナリストらによれば、他の株式市場もこの動きに追随する可能性があるのでは、とのこと。
さらに、イギリスの調査会社キャピタル・エコノミクスは「株価が急落していることを踏まえると、状況が好転しなければ、複数の株式市場が閉鎖される可能背もある」と指摘しています。
マニラ首都圏をはじめルソン島全域では、市民が食料品などの物資を買い込もうとスーパーに長蛇の列を作っています。
薬局や銀行にも人々が殺到しており、市民生活は混乱のさなかにあります。