フィリピンのモールで立てこもり事件、裏側に雇用問題?
マニラ首都圏のサンフアン市で3月2日、男が人質をとって立てこもる事件がありました。
場所はサンフアン市の「グリーンヒルズ」というショッピングモール。
ショップやレストランはもちろん、教会や医療施設なども入る大きめのモールで、周辺地域の人々の生活の基盤になっている場所です。
事件発生時も大変混み合っていました。
男はもともとこのショッピングモールの警備員でしたが、最近解雇されたそう。
その腹いせにか、モールの従業員約30人を人質にして立てこもり、人質一人には発砲したということです。
銃の他に手りゅう弾も所持していると主張していた模様。
打たれた従業員は怪我をして病院に運ばれましたが、命に別状はありませんでした。
事件当時、モールは封鎖され、買い物にしに来ていたお客らは外に避難していました。
そして、10時間経った同日の夜、警察の説得に応じて投降。
人質たちも無事解放されました。
どうやら犯人の男は、モールの警備員の仕事を2週間無断欠席していた模様。
それで解雇されてしまったものの、「同僚の警備員と公平に扱われなかった」と主張しているそう。
また、雇い主への不満を訴えたときには、周りにいたほかの従業員から歓声が上がった場面もありました。
事件の裏側には、雇用をめぐる大きな問題があるのでは、と推察されています。