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フィリピンが「訪問米軍に関する地位協定」の破棄を決定


フィリピン政府が「訪問米軍に関する地位協定」を破棄することを決定したとして、ニュースになっています。
 
これにより、アメリカとフィリピンの関係はさらに冷え込む見込みです。
 
 

■「訪問米軍に関する地位協定」(VFA)とは?

「訪問米軍に関する地位協定」(VFA=Visiting Forces Agreement)は、1998年に締結されたもので、
 
・両国による合同軍人演習を行う際に米兵の法的地位を担保する
・軍事演習に参加する米軍の入国審査が簡素化される
・有事において米軍は迅速な援助をする
・罪を犯した米兵について、アメリカが一定の裁判権を行使できる
 
といった内容になっています。
 
米軍はかつてフィリピンに駐留していましたが、冷戦後に全面撤退。
 
現在はフィリピンを頻繁に訪れて、合同の軍事演習を行っていました。
 
 

■破棄するとどうなる?

VFAが破棄されれば、軍事演習や米軍の活動に支障が出る見込みです。
 
また、クーパー米国務次官補によれば、「演習など計300の活動」が止まる可能性があるとのこと。
 
ただ、この協定以外にも、相互防衛条約や防衛協力強化協定などがあるため、いきなり全ての軍事協力がなくなるわけではありません。
 
そのため、安全保障面では大きな影響はないとも言われています。
 
 

■なぜ破棄したのか?

ドゥテルテ大統領が今回VFAを破棄した背景には、彼の側近であるデラロサ上院議員がアメリカでビザ発給を拒否された、という一件があります。
 
デラロサ上院議員はドゥテルテ大統領が進める麻薬戦争において指揮官として活躍していたことから、麻薬戦争に批判的だったアメリカは、彼を拒否したようです。
 
また、ドゥテルテ大統領は、アメリカがVFAを利用して偵察を行っており、フィリピンが中国の侵略対象になるリスクが生まれていると主張しています。
 
フィリピンの外相、国防省、軍幹部はVFAを支持していたようですが、大統領の意思は強固だったようです。
 
 

■アメリカ側の反応は?

在フィリピン米大使館は「最善の方法を考えたい」という声明を発表しており、破棄させない方向で交渉を進めるつもりのようです。
 
また、アメリカのエスパー国防長官は今回の通知に遺憾の意を示し、「残念だ。間違った方向だと思う。」とコメントしています。
 
 

■南シナ海問題にも影響が?

VFAが破棄されることにより、中国とフィリピンの間で長年続いている南シナ海問題にも影響が出る見込みです。
 
中国はあらゆる警告を無視して南シナ海への進出を進めており、フィリピンはアメリカの協力のもと、中国をけん引してきました。
 
しかし、アメリカの協力なしに中国との関係のバランスを保っていくのは簡単ではないでしょう。
 
 

■180日後に失効

VFAは、破棄通知から180日後に失効されることになっています。
 
アメリカはこの間に決定が撤回されることを期待しているようですが、どうなるか分かりません。