圧巻のパフォーマンス!フィリピンの1月のお祭り
お祭り好きなフィリピン人。
1年を通して様々なお祭りが行われます。
どれも賑やかで華やかなものばかりで迫力満点!
機会があるなら実際に参加するのがおすすめです。
1月にも大きなものがいくつかありますのでご紹介します。
■Feast of the Black Nazarene(ブラックナザレ祭り)
フィリピンの首都マニラで毎年開催される、世界最大級のカトリック教徒のお祭りです。
「Black Nazarene(ブラックナザレ)」とは、黒い等身大のキリスト像のこと。
1600年代に布教のためにメキシコからマニラへ運ばれてきたというブラックナザレ。
輸送の際に船が火事になり、そこで黒く焼け焦げてしまった、という話のほか、メキシコ人やフィリピン人の肌の色に合わせて黒くなった、といった話もあります。
このブラックナザレ像は普段はキアポ教会に祀られていますが、祭りの際には教会から持ち出され、信者たちが神輿のように担いで街中を練り歩くというのが、ブラックナザレ祭りです。
パレードが終わると、またキアポ教会へ戻っていきます。
ブラックナザレ像に触れると「病気が治る」「問題が解決する」などの奇跡が起こると言われていることから、パレードの間、信者たちは像に触れようと殺到します。
その人の数はすさまじく、なんと100万人も集まるのだそう。
おかげで毎年この祭りでは、大勢のけが人だけでなく、数名の死者が出ているくらいです。
しかも、なぜか信者はみんな裸足で参加するという風習になっており、我を忘れて盛り上がります。
そんなちょっと変わったお祭りですが、実は400年以上という長い歴史も持っています。
日本でいえばまだ江戸時代前期にあたる時期から、このように黒いキリスト像を崇めていたと思うと、なんだか不思議な気持ちになりますね。
■開催日:1月9日
■開催場所:マニラ、キアポ
■Sinulog(シヌログ祭り)
こちらはセブで行われるお祭りで、「Best Festival in the Philippines」にも選ばれている盛大なものとなっています。
ブラックナザレとちょっと似ていますが、こちらはキリストの子供時代を模した人形「サントニーニョ」を崇めるというコンセプトです。
この人形は1521年にマゼランからセブ島の女王に贈られたものだそうで、一度は紛争で保管してある街ごと焼かれたという歴史があります。
しかし、なぜかサントニーニョ像は無傷で残っていたことから、「奇跡の人形」と崇められるようになったのです。
普段はフィリピン最古のローマ・カトリック教会と言われるセブのサントニーニョ教会に祀られていますので、訪れる機会があればぜひ見てみましょう!
シヌログ祭りのハイライトは、色とりどりの衣装をまとったダンサーたちのパレードです。
派手でゴージャスな装飾をつけて情熱的に踊る姿は圧巻です。
ただ、炎天下で行われるため毎年熱中症で倒れる人もいますし、人の数が多すぎて身動きの取れない状態になってしまいます。
特にオスメニアサークル付近は人気スポットで大混雑が予想されるので注意が必要です。
パレードは本当に大迫力なのでぜひ見て欲しいですが、体調管理やスリには十分気をつけて参加してください。
■開催日(2020年):1月17日〜19日
■開催場所:セブ市内、マクタン島
■Dinagyang(ディナギャン祭り)
パナイ島のイロイロ市という場所で行われるディナギャン祭り。
シヌログと同様に、サントニーニョを讃えるというコンセプトです。
イロイロ市には1968年にサントニーニョ像の複製が作られて寄贈され、それ以来ディナギャン祭りが行われています。
イロイロ川沿いで行われるパレードでは、シヌログ祭りと同様に人々はド派手な衣装で迫力満点のダンスパフォーマンスを繰り広げます。
肌を黒くペイントして極彩色の飾りで踊りまくる姿に、部族の誇りを感じることができるでしょう。
地元の若者たちが中心となって楽しく盛り上がるほか、世界各地からも参加者がいます。
とにかく激しく熱狂して踊りまくる姿に、圧倒されること間違いなしです。
フィリピン観光省からは「ベスト観光イベント」にも選ばれています。
屋台もたくさん出店するので、食べ歩くのも楽しそうです。
■開催日:毎年1月の第4土日
■開催場所:パナイ島イロイロ市
■Ati-atihan(アティ・アティハン祭り)
シヌログ祭りとほぼ同じ時期に、パナイ島のカリボという地域で行われる祭り。
こちらもやはりサントニーニョを祀るもので、「アティ族」による踊りが披露されます。
アティ族とは、パナイ島の先住民族です。
13世紀にこの地に平和に暮らしていましたが、移入してきた民族との争いが起こり、多くが命を奪われました。
この悲劇に対する戒めと平和を願う気持ちを後世に伝えるために、アティ・アティハン祭りが継承されているのだそう。
ただ、お祭りでは実際のアティ族のほか、アティ族に扮して肌を黒く塗った人々も一緒にダンスパレードに参加します。
■開催日:1月第3週目
■開催場所:パナイ島カリボ
■気候も快適!1月にフィリピンへ行こう!
いかがでしょうか?
フィリピンで1月に行われる大きなお祭りをご紹介しました。
どれも宗教的な意味合いが非常に強く、フィリピンの文化や歴史を学ぶこともできる良い機会になるかと思います。
そして何より、カラフルな衣装で披露されるダンスパフォーマンスは圧巻です!
1月のフィリピンは気候も涼しく、過ごしやすいベストシーズンとなっています。
混雑していることは間違いありませんが、もし1月にフィリピンを訪れるなら、ぜひ彼らの熱いフェスティバルの様子を見てみてください。
日本のお祭りでは決して感じることのできない情熱とエネルギーを体験できるはずです。