シンガポールでのフィリピンワシ繁殖プログラム
手付かずの大自然が残るフィリピンには、固有の動植物が多数生息しています。
「フィリピンワシ」はその代表的なものの1つで、翼を広げると2メートルある世界最大級の大きさと、力強さを誇る猛禽類です。
しかし、熱帯雨林の破壊と狩猟が原因でその生息数は激減。
世界自然保護連合(IUCN)から「近絶滅種」に指定されており、現在野生のフィリピンワシは800羽前後しか残っていないと言われています。
また、7,000以上あるフィリピンの島の中で、生息が確認されているのはルソン島、サマール島、レイテ島、ミンダナオ島の4島だけです。
今回その貴重なフィリピンワシが、初めて外国での繁殖を試みるためにシンガポールへ運ばれました。
雄の「ジェオテルミカ」と雌の「サンビシ」のつがいで、シンガポールのジュロン野鳥公園という場所に貸し出されています。
今月27日にはシンガポール外相とフィリピンの環境次官補が見守る中で公開されました。
貸し出しには10年間の期限があり、個体数を増やすべく繁殖プログラムを実施するということです。
なお、フィリピンではミンダナオ島ダバオにある「フィリピンイーグルセンター」で見ることができます。