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フィリピンでは近い将来プラスチック使用禁止に?


もしかすると近い将来、フィリピンではプラスチックの使用は一切禁止になるかもしれません。
 
フィリピン地元紙によれば、11月7日ドゥテルテ大統領は、プラスチック使用禁止の法整備を進めるべきだと提言したとのこと。
 
その理由は、フィリピンで深刻化している環境汚染を改善したいからです。
 
 

■1日6,876トンの廃プラスチック

フィリピンの環境保護団体の調査によれば、フィリピンでは国民1人あたり、
 
・プラスチック包装591枚
・ゴミ袋163枚
・プラスチック製レジ袋174枚
 
が使用されているそう。
 
国全体では年間206億枚レジ袋が使用されているほか、1日あたり6,876トンのプラスチックが廃棄されているとのこと。
 
しかも、その8割以上が適切に処理されず、ただ蓄積されています。
 
 

■深刻化する海洋汚染

フィリピンでは廃プラスチックを適切に処理する施設がないため、ビニール袋などの軽いものは風に飛ばされてやがて海へ辿りつきます。
 
それは魚をはじめとする様々な海洋生物にも多大な悪影響を与えているのです。
 
今年の3月には、アカボウクジラの死体が打ち上げられ、胃の中からはなんと40キロものプラスチック袋が見つかりました。
 
死ぬ前には血を吐き続けていた痕跡があったそう。
 
フィリピンではプラスチック廃棄が環境に及ぼす影響などについて人々の意識があまり高くないため、平気で水路に袋を捨てるような行為も散見されています。
 
このような悪しき習慣をやめなければ、プラスチックの海洋流入は2030年まで毎年900万トンを超えると推測されており、早急な対処が必要な状況です。
 
900万トンといってもピンとこないかもしれませんが、実にジャンボジェット機5万機以上の重さです。
 
また、プラスチックは海を汚染しているだけでなく、森林における動物たちの居住エリアも荒廃させています。
 
フィリピンは貴重な生物や手付かずの自然が残る美しい国ですので、できればこれ以上の破壊は避けたいものです。
 
 

■法案の内容

今回の使い捨てプラスチック使用禁止の法案には、
 
・使い捨てプラスチックを提供すると最低5ペソを消費者に請求する
・徴収した総額の80%を政府が創設するファンドに納める
・違反した場合は罰金あるいは事業認可取り下げ
・使い捨てプラスチックの輸入禁止
 
などの内容が盛り込まれています。
 
なお、すでに国内の58の自治体で、プラスチックの使用を規制または禁止する条例が制定されていますが、割合にすれば全国の4%程度にとどまるそうです。
 
 

■現在のフィリピンでの取り組み

環境問題への意識が低いといっても、フィリピンでは日本よりも積極的に動いている面もあります。
 
まず、マニラやセブではプラスチック製のレジ袋をもらうことはほぼありません。
 
コンビニもスーパーも、全部茶色い紙袋に商品を入れられます。
 
取っ手がないので持ちにくく、自ずとマイバッグを持ち歩くようになるでしょう。
 
また、プラスチック製のストローもほぼ使用されていません。
 
レストランでもファストフードでも、ストローはあっても紙製か、直接コップに口をつけて飲むスタイルが定着しています。
 
フィリピン人の国民的ファストフード「ジョリビー」はもちろんのこと、マクドナルドですら、ストローを渡されることはありません。
 
こういった取り組みに関しては、日本の方がかなり遅れていると感じます。
 
 

■日本のプラスチックごみ量は世界で2位

ちなみに日本も、廃プラスチックの量は決して少なくありません。
 
分別回収に関しては世界でもトップクラスに進んでいると言われていますが、2018年に行われた調査によれば、日本人1人あたりのプラスチックごみ廃棄量は32キロで、アメリカに次いで2位です。
 
コンビニでもスーパーでもいまだにレジ袋は渡されていますよね。
 
有料化しているスーパーも多いですが、それでも大幅に減らすまでには至っていません。
 
それに、どこで何を買ってもプラスチック袋に入っていて、過剰包装だと指摘もされています。
 
フィリピンのようにプラスチック禁止の法案が出るのはまだまだ先だとしても、もっと改善の余地はありそうな気がします。