訪日フィリピン人観光客が50万人を突破
フィリピンに旅行する日本人と同時に、日本を訪れるフィリピン人も年々増えています。
JETROが調査したデータによれば、訪日フィリピン人観光客は2018年に年間50万人を突破したとのこと。
2014年には20万人に届かないくらいだったので、過去4年の間に2倍以上に増えたことになります。
現在東南アジアからの訪日者数としては、タイに次ぐ2位となっています。
また、この数字には日本へ複数回訪れているリピーターも含まれており、特に3〜5回目という人たちが伸びているそうです。
彼らは以前は中国、香港、シンガポールなどを旅行していたようですが、2017年くらいを境に日本を訪問するようになりました。
■訪日理由は「桜」と「紅葉」
フィリピン人が日本を観光したい最大の理由は何かというと・・・
それは「桜」と「紅葉」という答えでした。
大自然あふれるフィリピンから来るのに、わざわざ日本で自然を楽しもうというのはちょっと意外かもしれません。
ただ、フィリピンと日本では気候がまったく違うため、目に入る景色も違います。
桜も紅葉も、寒暖差のある日本の気候だからこそ見られるものですよね。
4月の桜のシーズンには名所として知られる新宿御苑や目黒川の桜並木などに、ものすごい数の観光客が押し寄せています。
秋の紅葉も同様で、美しいグラデーションを織りなす木々の色を一目見ようと、多くの観光客が世界中から日本へ集まっています。
■憧れの雪
常夏のフィリピンでは、雪は憧れです。
そのため、スキーやスノーボードを楽しもうと、冬に北海道を訪れる人々も増えています。
北海道のスキースポットに関しては、フィリピン人のみならず、世界中からウインタースポーツ好きが集まっています。
また、言わずと知れた札幌の「雪まつり」も人気です。
■日本食も大人気
フィリピン人が日本に来たい理由の最たるものの1つには、「食」もあります。
寿司、ラーメン、天ぷらなどなど、日本食はフィリピンのみならず世界中で愛されています。
フィリピンはもともと日本との繋がりも深く、美味しい日本食レストランは多数存在していますが、やはり日本に来て本場の味を楽しみたいという人は多いようです。
■日本文化、歴史
日本人が多いフィリピンでは、日本文化や歴史に興味を持つ人も多いようです。
日本文化の代表的なものとして「おもてなし」の精神がありますが、フィリピン人ももともとホスピタリティが高い人種のため、どこか似た感覚を覚えるのかもしれません。
また、フィリピンには親日家も多く、日本人に対して「礼儀正しい」「親切」「誠実」といったイメージをよく持たれています。
日本人の接客に感銘を受け、日本で観光業に就きたいと考えるフィリピン人も少なくないようです。
日本ならではの文化である温泉宿の宿泊にも、フィリピン人が増えています。
■フィリピン人観光客が増える時期
フィリピン人観光客が最も増えるのは、やはり桜のシーズンである4月と、紅葉の始まる10月〜12月となっています。
特に4月はピークです。
■フィリピン市場拡大に向けて
経済成長が好調なフィリピンでは、日本へ気軽に旅行できる経済的に豊かな人々もだんだん増えてきているようです。
今後も日本におけるフィリピン市場は拡大すると予想されます。
一方で日本側はまだ受け入れるための取り組みが足りていないと言われています。
日本経済を活性化させるためにも、もっと積極的にフィリピン人を呼び込める仕掛け作りをしていきたいですね。