今フィリピンで流行っている日本のアニメとは?
日本のアニメは世界中で人気です。
アニメがきっかけで日本に興味を持ち、日本が好きになったという外国人もたくさんいます。
最近はテレビアニメだけでなくインターネット上の配信サービスが発達したため、より幅広いジャンルのアニメが時代関係なく見られるようになりました。
アニメを見るために日本語を勉強し始めたという台湾人、韓国人、タイ人、ベトナム人、マレーシア人などなども多く、本当に日本のアニメは大人気です。
中でもフィリピン人は、”オタク”度合いが高いようで、アジア圏の中でもアニメ好きが多いと言われています。
日本人よりもアニメに情熱的で、詳しい人が多いフィリピン。
具体的にはどのような作品が支持を得ているのでしょうか?
■不動の人気作品
フィリピンに限ったことではありませんが、日本のアニメで最も人気なのは、
■ドラゴンボール
■ワンピース
■ナルト
です。
見たことはないにしても、さすがに名前を知らない人はいないでしょう。
ドラゴンボールなんて最初に連載が始まったのは30年以上も前ですが、いまだに人気を博しています。
英語、タガログ語を含め、なんと世界98言語に訳されて放送されたのです。
「かめはめ波」は、もはや世界共通言語となっています。
ワンピースはおそらく、日本でもずっとトップの座に君臨し続けているアニメでしょう。
フィリピンでも放送されており、グッズもたくさん売られています。
まだ漫画が続いていることもあり、これからもしばらくは盛り上がりを見せるでしょう。
ナルトはやはり「忍者」というテーマが外国人の胸を躍らせるようです。
フィリピン以外の諸外国でも大人気で、80か国以上で放送されました。
ジャンプでは連載は終わり、「BORUTO」という漫画になりましたが、フィリピンではまだまだナルト熱は冷めていません。
フィギュアなどのグッズも人気です。
■ハンター×ハンター、幽☆遊☆白書
現在日本でも絶大な人気を誇り、本誌ジャンプでも連載(今は休載中)しているハンター×ハンター。
フィリピンでは「ハンターエックスハンター」と呼ばれています。
ホテルのテレビをつければ放送されていますし、英語・タガログ語どちらのバージョンもあります。
また、同じ冨樫義博先生の作品である「幽☆遊☆白書」も広く知られています。
主題歌を日本語で歌えるフィリピン人も多いみたいです。
ちなみに登場するキャラクターたちの名前はフィリピン風に変えられており、
・浦飯幽助:ユウジーン
・桑原和馬:アルフレッド
・蔵馬:デニス
・飛影:ヴィンセント
となっています。
全然世界観が変わっちゃってますね(笑)
作品タイトルも、フィリピンでは「Ghost Fighter」となっています。
■バスケ人気を盛り上げるアニメ
フィリピンでは一番人気のスポーツがバスケなのだそう。
それもあって、スラムダンクもまた支持率の高いアニメの1つです。
タガログ語に翻訳されており、現在も再放送されることがあるため、若い世代でも知っているそうです。
主人公の桜木花道はフィリピンでも同じ名前で、「Sakuragi」と言えば通じるそうです。
■”サムライエックス”
フィリピンでは「Samurai X(サムライエックス)」の名前で親しまれている、るろうに剣心。
2005年からフィリピン国内でテレビ放送が始まりました。
そして、テレビアニメの人気もさることながら、2012年、2014年に放映された映画がヒットしたため、さらにファンが増えたそうです。
マニラで行われたアジアプレミアでは、主演の佐藤健、武井咲、青木崇高、そして監督の大友啓史が舞台挨拶し、ファン約5,000人が集まりました。
もしかすると、作品というより単に佐藤健のファンが増えたのでは?という気もしますが・・
ナルトの「忍者」テーマと同様に、るろ剣もまた「侍」という日本独特のテーマが人気の秘密なのかもしれませんね。
■国民的人気アニメ「ボルテスV(ファイブ)」
日本人は誰も知らないのに、フィリピン人は知らない人はいない、という謎の日本のアニメ。
1977〜1978年に日本で、フィリピンでも1978年から放送されました。
当時フィリピンでやっていたのはアメリカのアニメがほとんどで、日本のアニメというのは新鮮だったそうです。
瞬く間に人気となり、最高視聴率はなんと58%。
しかし、当時政権を握っていたマルコス大統領は、ボルテスVが暴力的なアニメだと抗議活動が起こったのをきっかけに、1979年放送中止。
しかも、最終話の放送直前だったと言います。
その後、マルコス政権が崩壊し、1986年にようやっと最終話が放送されました。
そして1999年には全話が再放送されたのです。
待ち続けていた人々も大勢いたことから、ボルテスVは再び人気沸騰!
その主題歌は現在も歌い続けられており、歌っていた堀江美都子さんという方はフィリピンで国民的スターになったのだそう。
この曲がカラオケで歌えるとKTVでもフィリピーナにモテるそうなので、ぜひ覚えましょう(笑)
■新しい作品は?
ここまでだと比較的古い作品ラインナップになっている感じですが、もちろん新しい作品も人気があります。
■進撃の巨人
映画もあり、フィリピンでもよく知られています。
ただ、実写映画はあまりウケなかったようです。
フィリピンでは「Attack on Titan」という名前で認知されています。
■ソードアートオンライン(SAO)
ライトノベルが原作で、アニメは2012年から放送が始まりました。
日本でも中高生を中心に人気ですが、フィリピンでもショッピングモールにSAOのグッズが並ぶなど、人気を博しています。
■君の名は。
メガヒットした新海誠のアニメ映画ですね。
フィリピンでも放映され、終了後はスタンディングオベーションが起こったそう。
同じ監督作品の新作「天気の子」も放映されました。
■フィリピン制作の新作アニメ
日本のアニメ文化の影響もあってか、フィリピンでも自国でアニメを制作し始めました。
「Barangay 143(バランガイ 143)」は2018年10月に放送が開始された、フィリピン、日本、シンガポールの3国共同制作のアニメです。
テーマはフィリピンで国民的人気のスポーツであるバスケットボールとなっています。
やはりどこかしら「スラムダンク」などの日本作品の影響を受けている感じがありますし、絵柄もどこか日本アニメチックです。
日本も制作に関わっていますので、ヒットするかどうか気になるところです。
そしてテーマソングは謎にヒップホップ風となっています。
■アニメを知っていると会話が弾みます!
上記のほか、セーラームーンやドラえもん、クレヨンしんちゃん、名探偵コナン、デスノートなどの日本のアニメがよく知られています。
アニメ好きな人にとっては、フィリピンでも日本アニメが見られるのは嬉しいですよね。
また、フィリピン人と仲良くなりたいと思ったら、アニメについて一通り知っておくとコミュニケーションの材料になると思います。
今後はもっと放送される作品数も増え、日本アニメはますます世界に広がっていくでしょう。