フィリピンは男女格差がない国、アジアで1位!
治安の悪さやインフラ不整備など、フィリピンでは世界的に遅れをとっている部分も多いですが、男女の平等や女性の社会進出ではアジア諸国の中でずば抜けています。
先日フィリピンのシキホール島では、職員が女性だけの警察署がオープンしたことでも話題になりました。
■男女格差がない国でアジア1位
スイスの「世界経済フォーラム」が発表した「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」のデータによれば、世界149ヶ国中フィリピンは8位で、アジアでトップに。
7位より上は以下のような国がランクインしました。
■男女の格差が小さい国ランキング
1位:アイスランド
2位:ノルウェー
3位:スウェーデン
4位:フィンランド
5位:ニカラグア
6位:ルワンダ
7位:ニュージーランド
8位:フィリピン
上位を占めているのは北欧が多いですね。
この中に突然入り込んでいるアジアのフィリピンは、なんだか異質に見えます。
ちなみに気になる日本は・・
フィリピンと大きく差をつけられて、なんと110位!
安倍政権は男女平等を謳ってはいますが、依然として世界的に男女平等が進んでいない国の1つとなってしまっています。
■フィリピンにおける女性の政界進出
フィリピンが男女平等ランキングにおいて上位にあるのは、女性の政界進出が進んでいることも要因の1つです。
1986年、初の女性大統領となるコラソン・アキノ氏が当選しました。
また、現在副大統領を務めるレニー・ロブレド氏も女性です。
今年5月に行われた中間選挙で当選した候補者も、12人中5人が女性でした。
ちなみに日本では、女性の国会議員の割合は10.1%にとどまっています。
専門家によれば、この数字が最低でも30%に届かなければ、質的な転換が難しいとされています。
■管理職も半数以上が女性
フィリピンでは、経済界でも女性が多く活躍しています。
なんと企業や行政施設の管理職の60%が女性なのです。
ちなみに日本では女性の管理職の割合も10%。
まだ9割は男性なのだと思うと、世界的に男女平等がかなり遅れていることが感じられますね。
賃金に関しても、女性の方が低く設定されています。
フィリピンでは、街中でも女性がメインとなって働いている姿をよく見かけます。
銀行でもスーパーでもレストランでもオフィスでも、女性が上に立って男性に指示を出している光景は珍しくありません。
さらに、小学校〜高校の先生も女性が多く、語学学校の英語講師に至っては95%が女性となっています。
これは、女性たちの方が高い教育を受けていることも影響しています。
フィリピンではもはや、男女平等を超えて女性が社会を作り上げていると言っても良いくらいです。
■女性にハイヒール強制は禁止!
フィリピンでは女性差別や健康被害をなくすべく、2017年に政府から女性従業員にハイヒール着用強制を禁止する命令が出されました。
バリバリと活動的に働きたいのに、ヒールの高い靴では体に負担がかかります。
日本でも今年から女性のパンプス着用を強制しないよう主張するキャンペーン「#KuToo」(「靴」と「苦痛」を掛け合わせたハッシュタグ)が始まりましたが、完全に禁止しているわけではないのでどれほど効果があるのかは分かりません。
今年6月の衆院厚生労働委員会では根本匠労働相が、パンプス着用に関して「社会通念に照らして業務上必要」と述べたことでメディアを炎上させたこともありました。
さらに、日本のビジネスインサイダーが行なったアンケート調査によれば、6割以上の女性が「職場や就活などでハイヒール、パンプスを強制された、もしくは強制されているのを見たことがある」と回答しています。
これらの日本の現状を考えると、早々にハイヒール強制禁止を命じたフィリピンは、やはりはるかに女性が活躍しやすい社会になっていると言えます。
■家庭でも女性が強いフィリピン
フィリピンでは家庭においても女性が優位に立っています。
稼ぎ頭も女性、子供の教育やお金の管理もすべて女性で、夫はそれに従うというのはフィリピンではよくあるケースです。
外国に出稼ぎに行って送金しているのも女性が多い。
では、男性は何をしているのかというと・・・実は何もしていないことも多いです。
外で寝そべってビールを飲んだり、賭博に興じているだけ、なんてことも珍しくありません・・。
フィリピンでは女性よりも男性の方が働き口が少なく、失業率も高いです。
仕事がないため、家庭で子育てをやっているという夫もたくさんいます。
■フィリピンの経済を支える女性たち
アジアのどこの国を見ても、フィリピンほど女性が活躍しているところはありません。
実際にフィリピンを訪れてみると分かりますが、やはり女性がみんな生き生きとしています。
日本のように男性を上に立てるようなことも一切ありません。
フィリピンは今、経済が目覚ましく成長していますが、ここまでフィリピンを支えてきているのは、間違いなく女性たちの力があったからでしょう。
今年は産休が延長されるなど、ますます女性が働きやすい社会作りを政府もサポートしています。
ぜひ少しでも、日本も見習って欲しいものですね!