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フィリピンで違法ギャンブルに関わった中国人1,000人逮捕


フィリピンでは今、通常のカジノのほかにオンラインカジノも盛り上がりを見せています。

しかしオンラインカジノにおいては違法なギャンブルやサイバー犯罪なども多発しており、取り締まりが厳しくなってきている模様です。

 

特に問題になっているのは、フィリピンでオンラインカジノを運営する中国人たち。

たびたび違法行為が摘発されており、今回も9月〜10月の間で不法就労、オンライン賭博、入国管理法違反などの容疑で1,000人以上もの中国人が逮捕されているとのこと。

 

フィリピン政府の統計データによれば、現在フィリピンでは約20万人の中国人がゲーミング業界に従事していると言います。

もちろん合法で働いている人たちもいますが、中にはどうやら中国マフィアの一員と見られるメンバーも含まれているようです。

彼らは集団でオンライン賭博などの犯罪に関与している疑いがあります。

 

入国管理局では今月、マニラ警察とフィリピン軍に対しオンライン賭博などの拠点となっている場所の家宅捜索を指示。

これにより、合計で542人に及ぶ外国人が逮捕されており、そのうち80%は中国人だったそう。

そのほかの国籍は、マレーシア、台湾、ベトナム、インドネシア、ミャンマーで、彼らは中国系の非合法組織に雇われていたということです。

 

サイバー犯罪の拠点となっているのは首都マニラだけではありません。

リゾート観光地として有名なパラワンでも、9月に324人の中国人が違法なオンラインギャンブルなどに関わった疑いで逮捕されました。

 

数年前からフィリピンで中国人の不法就労者が逮捕されるケースは起こっていましたが、ここ最近でまた1,000人規模の中国人が逮捕されている状況です。

入国管理局ではこの人数の多さは組織的な犯罪だと見込んでおり、バックに巨大な中国マフィア組織の存在があると考えているようです。

 

中国ではかねてからフィリピンに対し、オンラインギャンブルの営業停止を要請しています。

自国の国民が違法な賭博に関わっているだけでなく、合法なユーザーたちが中国ではなくフィリピンで資金を使っていることに関しても懸念しているようです。

しかし、フィリピンのドゥテルテ大統領は、営業禁止に関しては拒否しています。

理由は、営業自体を辞めるのはフィリピン経済への影響が大きすぎるからだと述べてます。

確かに中国人労働者の有無に関わらずオンラインゲーミング事業自体を廃止してしまっては、フィリピン人を含む多くの雇用が失われてしまいます。

ただ、規制をかけることや運営に慎重になることは重要だと考えているようで、ゲーミングライセンスの新規発行は一時停止している状況です。

 

このような逮捕事例が続くと中国とフィリピンとの関係も危ぶまれるような思いますが、中国外務省は「両国の関係な大きな圧力とならず、緊張が高まらないことを信じる」とコメント。

逮捕された中国人が法的な手続きを経て解放されることを求めています。