フィリピンのセブンイレブン全店舗で仮想通貨入金できるシステム導入
フィリピンでは今、仮想通貨の普及が進んでいます。
特にビットコインは海外への送金はもちろんのこと、買い物でも使われるようになってきており、日本と比べても一般市民に馴染んできているようです。
今回、仮想通貨ウォレットの「Abra」(アブラ)が、フィリピンにあるすべてのセブンに礼文で自社アプリに直接入金できるシステムを導入し、話題となっています。
■Abra(アブラ)とは?
まず、アブラとは何なのかご存知ない方もいるかもしれませんね。
ビットコインをはじめとする仮想通貨で取引をするには、「ウォレット」という保管しておく財布のようなものが必要になります。
財布といっても物質的に手に取れるようなものではなく、オンライン上に存在するものです。
ウォレットがあれば、仮想通貨を保管しておくだけでなく、送金したり受け取ったりすることが可能になります。
Abura(アブラ)はそのウォレットの機能を果たすアプリの1つです。
今年2月のローンチしたばかりの新しいアプリですが、すでに全世界155カ国以上で約50種類の投資資産にアクセスできます。
しかも取引手数料はゼロです。
通常、資産運用をしたり海外へ送金したりするためには銀行口座が必要ですが、フィリピンでは銀行口座を持っている人が非常に少ないことが問題でした(貧困で口座維持費が払えないため)。
しかし、ビットコインはこのアプリ1つあれば送金が簡単にできるため、フィリピンで急速に広まったのです。
■フィリピン人にも投資が身近に
今回アブラは、同じフィリピンの決済サービス「EC Pay」と提携して、セブンイレブンで入金できるサービスを始めたとのこと。
フィリピンには現在セブンイレブンが6,000店舗ほどありますが、そのすべてに直接入金できる端末が置かれました。
利用条件は、最低500ペソ(約1,000円)預け入れることと、1日あたり10万ペソ(約20万円)までの最大購入限度額となっています。
また、手数料は2%ほどかかりますが、アブラが対応しているすべての仮想通貨(現在30の仮想通貨と50以上の法定通貨に対応)の購入が可能です。
これにより、送金するだけでなく、GoogleやFacebook、Amazonなど大手企業の株式にも投資することが出来るようになります。
これまで貯金や資産運用にはあまり興味を示していなかったフィリピン人が、今後投資もできるようになれば、自分で財産を築くこともできるようになるだろうと期待されています。
■フィリピンで投資するなら・・・
銀行口座もクレジットカードも持てないフィリピンの人々にとって、仮想通貨は非常に画期的でセンセーショナルなものです。
OFW(海外出稼ぎ労働者)からの送金において手数料が安く抑えられるだけでなく、買い物でも現金を持ち歩く必要がなくなれば、クレジットカードよりも便利でメリットが大きいかもしれません。
仮想通貨の普及に関して言えば、日本のほうがはるかに遅れをとっていると言えるでしょう。
フィリピンへの投資や不動産の売買を考えているなら、仮想通貨市場への参入も一緒に検討しておくべきかと思います。
今後フィリピンでは、ますますその需要が高まり、一般市民の間で必要不可欠なものとなっていくでしょう。