フィリピンで社会問題の「コピノ」とは?
フィリピンへ行くと、日本人の他にもたくさんのアジアの外国人がいることに気付きます。
特にセブ留学で最もよく遭遇するのは韓国人です。
フィリピン観光客全体のうち、韓国人の比率は最も多い23.6%を占めます。
韓国人観光客の多くは昼間はゴルフに興じたり、夜は歓楽街で遊ぶのがお決まりのコースです。
実は、フィリピンにある語学学校の多くも韓国資本であり、オーナーも韓国人。
そのため、生徒も自ずと韓国人が増えています。
彼らは授業が終われば夜の歓楽街へ出かけていき、バーやクラブでナイトレジャーを楽しみます。
韓国人の印象についてフィリピン人に聞くと、「好き」と「嫌い」に結構激しく分かれています。
「好き」だと言うのは、いわゆるK-POPなどのアイドルのファン。
韓流のエンタメが好きな人たちです。
そして「嫌い」と言うのは、韓国人によって何らかの嫌な思いをしたことがある人たちです。
韓国人は、もちろん全員ではないと思いますが、フィリピン人を激しく見下している傾向があるようです。
「侮辱された」と感じるような経験をしているフィリピン人が少なくありません。
また、フィリピンに大勢いる「コピノ」は今、社会問題ともなっています。
<「コピノ」とは?>
コピノは、韓国人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子供のこと。
コリアンとフィリピーノを掛け合わせた言葉で、現在メトロマニラのケソンだけでも1,500人、2014年の時点では全体で3万人いると言われています。
コピノの多くは、父親が女性も子供も見捨てて韓国へ帰国してしまったり、金銭的な支援をしないため、非常に貧しい生活を送っています。
ひどい場合は、父親は自分に子供がいることすら知らないか、知っても否定して何もしません。
<コピノはなぜ増えたか?>
コピノが増えた原因は、韓国人による不法買春、留学中の夜遊びなどです。
貧しいフィリピン人女性は体を売って生活費を工面しようとして、単なる観光客である韓国人の子を妊娠します。
それに加え、フィリピンでは避妊も中絶もできないという背景があります。
宗教上の理由から中絶は犯罪ともなっており、父親がいなかろうと貧しかろうと、子供ができたら産むしかありません。
自分に子供がいることを認知していない父親も大勢いることから、フィリピンで一度でも買春行為を行なったことのある人は、自分の2世が存在しているかもしれない可能性を考えてみるべきなのです。
<非道な韓国人の行いも>
たまたま性的関係を持った女性が妊娠してしまった、というのならまだしも、韓国人の間では「フィリピン留学中に誰が一番早く女性を妊娠させられるか?」というゲームを行うグループがいたり、暴力を振るう男性もいたりするなど、非道な行為があったことも明らかになっています。
また、変態的行為を強いることもあったそう。
このように、韓国人がフィリピン人のことをまるで奴隷のように扱った事例がいくつもあり、フィリピン国内では反韓感情が高まる原因となっています。
<韓国で育つコピノもいる>
一部の父親は生まれた子供を韓国へ連れて行き、韓国で育てることもあると言います。
しかし、もともとフィリピン人を差別しがちな韓国で育つフィリピン人ハーフの子供は、学校でもいじめの対象になるなど、あまり幸せには暮らしていないようです。
<日本人は大丈夫なのか?>
フィリピンで夜遊びに興じているのは韓国人だけではありません。
日本人男性の多くも、フィリピン人女性と関係を持つことはあります。
しかし、フィリピンでコピノの支援活動を行なっている団体によれば、日本人の父親は、子供がいることが分かると養育費を送ったり、日本へ連れていくケースが半分以上なのだそう。
もちろん、無責任に関係を持ってフィリピン人女性を妊娠させることは決して善い行いではありませんが・・。
<具体的な解決策はまだない>
「コピノ」が大勢いる現代のフィリピンでは、彼らを支援しようとする団体はあっても、増加を止める具体的な策は何も出てきていません。
今も韓国人観光客は、毎日フィリピンへ渡航し続けています。
しかしフィリピンの街を歩けば、電信柱に「韓国に帰れ」と張り紙されているのも見かけます。
韓国人がフィリピン人に対する横柄な態度や不道徳な行為をやめ、敬意を持って接するようになるには、まだ時間がかかりそうです。