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フィリピンで成長を続ける日本の企業


フィリピンでは今、日本製の製品や日本ブランドのお店が大人気です。

車ならトヨタや三菱がみんなの憧れですし、吉野家やココイチ、天丼てんやなどお馴染みのファストフードチェーンや、一風堂などのラーメン店はいつも行列をなしています。

また、フィリピン人の屋台でもたこ焼きや寿司が売られていたりして、どこへ行っても何かしら日本のものを見かけるのが当たり前になりました。

 

そんな中、フィリピンで積極的に展開している衣類ブランドや雑貨ブランドもあります。

ユニクロや無印、そして100円ショップのダイソーもその1つです。

今回は、フィリピンにおけるこれらの日本のチェーンストアの成長ぶりや戦略を見てみましょう。

 

 

<ユニクロ>

■7年で50店舗以上増やす

ファストファッションブランドとして、日本ではもはや知らない人はいないユニクロ。

フィリピンに初めて進出したのは2012年1月のことです。

SMリテール社と共同出資して、合弁会社「ファーストリテイリング・フィリピン社」を立ち上げました。

1号店は巨大ショッピングモールの「SMモール・オブ・アジア」に出店され、今年で7周年を迎えます。

過去7年の間に店舗数は飛躍的に拡大し、2013年には4店、2017年には47店、2018年には52店に達しました。

ユニクロは当初「数年で50店体制」というポリシーを掲げており、それがフィリピンで達成されたことになります。

フィリピン以外にも、マレーシア、タイ、シンガポールといった東南アジア諸国に多数の店舗を持ちますが、現在のところフィリピンの店舗数がトップです。

■高額な商品をそのまま売る戦略

しかしながら、フィリピン人にとってユニクロの商品は非常に高額です。

フィリピンは今経済成長しているといっても、そのGDPでいえばまだ日本の10分の1以下。

しかも、フィリピンのユニクロは、日本よりも価格が安いどころか、やや高く設定されています。

給料は1日1,000円ももらっていない人たちがほとんどなのに、なぜここまで人気で、店舗を拡大できているのでしょうか。

ファーストリテイリング・フィリピンのCEO久保田勝美氏によれば、あえて現地の物価に合わせて安物を売ることはせず、世界のどこでユニクロの商品を買っても、同一の商品、サービス、価格、店舗の内外装である、という”標準化”されたマーケティング戦略を行なっているそう。

フィリピンに合わせたのは、常夏の国であるがゆえに、夏物商品を多く取り揃えたということ、そして小柄なフィリピン人に合わせて小さめのサイズをより多く用意したということくらい。

決してフィリピン用に作った商品ではなく、あくまでも日本でも買える標準化された商品をフィリピンの店舗でも揃えています。

経済格差の大きいフィリピンでは、ユニクロのターゲットは一部の富裕層のように見えますが、ファーストリテイリング・フィリピンとしては、富裕層のみならずマス市場の上層部もお客になると考えているそうです。

そのため、日常的に海外旅行をしている富裕層には「ヨーロッパでも売られているグローバルなブランド」というイメージで売り出し、マス市場上層部に対してはミス・ユニバースで優勝した人物をイメージキャラクターに使うなどして「憧れのブランド」というイメージと伝えようとしています。

さらに、高齢者や子供の多いフィリピンでは家族が買い物をしている間に休めるよう、店内に椅子を用意するなどして、商品以外の部分でフィリピンに適応している部分もあります。

ただ、あくまでも商品やコンセプトの適応化はしないように気をつけており、「日本発+グローバルなアパレル」というイメージを基本にフィリピンでも訴求していきたい考えだと、久保田氏は語っています。

 

 

<無印良品>

■海外展開に力を入れる無印良品

衣類、生活雑貨、家具、食品などなどあらゆるアイテムを揃える無印良品は、非常にファンが多いブランドの1つです。

シンプルで使いやすく落ち着いたデザインは、誰がどこで使っても馴染むものばかり。

街中の至るところで見かける無印良品ですが、実はその店舗数は日本よりも海外の方が多くなっています。

2017年時点で海外店舗は497店、国内店舗は420店でした。

海外で最も多い国は中国で256店舗、東南アジアではタイに17店舗、シンガポールに11店舗、マレーシアに7店舗、インドネシア7店舗、そしてフィリピンに5店舗展開しています。

日本国内においても、海外旅行客がこぞってMUJIの商品を買い求めている姿をよく見かけます。

■フィリピン人には高すぎる?

5店舗という数字だけ見ると、フィリピンではそれほど拡大していないように見えます。

事実、ユニクロほどの勢いはなく、ユーザーもそれほど多くはありません。

大学に通う富裕層の生徒が、ノートなどの文具を揃えているくらいです。

多くのフィリピン人は無印良品のデザイン性の高さを評価はしていますが、なかなか購入には繋がらない理由があります。

それは、価格です。

無印良品で売っているアイテムのほとんどは、他のお店でもっと安く手に入ります。

しかも、フィリピンの無印良品は、日本の店舗よりも1.5倍ほど高い価格設定になっています。

前述したように、フィリピン人の平均所得は1日1,000円以下ですので、1枚500円のタオルをそう気軽に買うことはできないでしょう。

■セブ、アヤラモールの無印は閉店

実はフィリピンの無印良品は、もともと6店舗ありました。

しかし、セブのアヤラモールにあった店舗が、今年の春に閉店したのです。

地元フィリピン人に話を聞くと、やはり無印の商品は高すぎる!とのこと。

ユニクロのように、”標準化”された商品をフィリピンで売るのは簡単ではないようです。

■フィリピン以外では成長を続けている

フィリピンで無印良品の売り上げを伸ばすには、価格を安くしなければならない、という意見もあります。

しかし、価格を下げるためには、商品の品質を下げる必要も出てきます。

低品質・低価格の似たようなアイテムを売る企業は、中国や韓国からいくらでも進出してきており、これらと競合するのは賢い選択とは思えません。

やはり、他店のものとは品質が違うということをアピールしながら、富裕層を中心に訴求していく戦略が最も生産的に思えます。

また、フィリピンは経済成長により、少しずつではあるものの、人々の所得は上がっていくでしょう。

給与水準が上がれば、おのずと高価格ブランドにも目を向ける人が増えるのではないでしょうか。

セブからは撤退したものの、無印自体は決して衰退している会社ではありません。

将来性がないと判断した店舗は潔くスクラップしていき、また新しく別の場所で戦略を立てていく方針のようです。

事実、中国ではなんと200店舗が展開されているほか、イギリスやフランスなどのヨーロッパ諸国では、無印の良さを理解する人々が多く大成功しているのだとか。

フィリピン人が「値段よりも質」を求める時代がくれば、流れは変わってくることでしょう。

 

 

<ダイソー>

■フィリピンでは200円ショップ

100円であらゆるアイテムが買えるダイソーは、フィリピンでも「DAISO JAPAN」という同じ名前で展開しています。

現在その店舗は世界26か国の国と地域に、1,500店舗以上あり、アジアでの展開にはとりわけ積極的です。

シンガポールに14店舗、マレーシアに41店舗、タイに120店舗、インドネシアに13店舗、ベトナムに12店舗、カンボジアに1店舗、ミャンマーに5店舗、そしてフィリピンには56店舗あります。

どの国でも日本の100円よりは高く、150〜210円くらいの価格設定となっていて、フィリピンでも88ペソ(約200円)。

ですので、実質100円ショップではなく200円ショップですね。

日本人からするとちょっと高く感じられます。

■メイドインジャパンがフィリピン人を惹きつける

フィリピンではダイソーは大人気です。

200円は彼らにとって決して安くはありませんが、店内にはキッチン用品やおもちゃ、お菓子、文具、裁縫用品、文具など様々なアイテムがところ狭しと並び、見ているだけでも楽しいので、毎日たくさんのお客さんが立ち寄っています。

フィリピン人にとって最も魅力的なのは「日本製品」が買えるということ。

ダイソーには「Made in China」もたくさんありますが、実は「Made in Japan」もかなり多いんです。

日本製品は高品質な高級品、というイメージあるフィリピン人にとって、それが均一価格で買えるというのは大変魅力的なようです。

■セブではMUJIに圧勝したDAISO

実はセブのアヤラモールに無印良品の店舗ができたのと同じくらいの時期に、ダイソーも同じフロアに出店しました。

コンセプトは違えど、安い割にまあまあの品質を提供しているダイソーがフィリピン人の心を掴み、無印良品を圧倒的に負かしてしまったようです。

■人気商品は化粧品

ダイソーの中でも最も人が集まっているコーナーは化粧品コーナーです。

いつも多くの女性客が群がり、いろいろな商品を見比べています。

自分の見た目を整えるのが大好きなフィリピン人にとって、化粧品は生活必需品です。

できれば資生堂などの高級ブランドに手を出したいところですが、そんな金銭的余裕のない人たちは、ダイソーに行けば日本製の化粧品が88ペソで手に入ります。

これは、彼ら(彼女ら?)にとって、革命的でした。

洗顔フォーム、ファンデーション、マスカラなど、日本の製品がいろいろ試せるのは、これ以上ない楽しみでしょう。

ただ、フィリピン人にとって88ペソは、私たち日本人にとってざっと1,000〜2,000円くらいの感覚です。

化粧品コーナーにしゃがみこんでじっくりと選びたい気持ちも分かりますね。

 

 

<日本人にとっても便利なユニクロ・無印・ダイソー>

日々進化を続けるフィリピンを舞台に拡大していくさまざまな日本企業。

地元のフィリピン人のみならず、フィリピン在住の日本人にも重宝されています。

成功している企業の店舗を見れば、現地でのビジネスチャンスを発見できることもあるかもしれません。

また、フィリピンに住みながら日本製品が身近に手に入るのは、純粋にすごく便利ですよね。

機会があれば、フィリピンのユニクロ、無印良品、そしてダイソーを覗いてみてください。

フィリピン人の商品の見方や買い物の仕方を見ているだけでも、この国の国民性や個性を垣間見ることができて興味深いものです。