これで大丈夫!フィリピンでのジープニーの乗り方!
物価が安いことで知られるフィリピンですが、交通費は特に安く、タクシーは初乗り30ペソ(約60円)ほどです。
海外旅行やフィリピンに慣れていない方には、タクシーが最も安全でオススメの移動手段になります。
しかし、フィリピンにはもっと安い乗り物もいくつかあります。
ジープニーもその1つです。
<ジープニーとは?>
ジープニーとは、主にフィリピンのローカルの人々が使っている乗り合いバスのこと。
もともとは第二次世界大戦後にアメリカ軍が残していったジープを改造したものが始まりで、「Jeep」と北米でタクシーを意味する「Jitney」が合わさって出来た造語です。
現在走っているものでは、日本製の2〜4トントラックもよく使われています。
車体は派手な塗装やアクセサリーなどでデコレーションされていることが多く、1台1台全部デザインが異なるのが面白いところです。
観光客が初めて見れば、絶対に写真を撮りたくなってしまうでしょう。
ジープニーは運賃の安さも魅力で、初乗りはなんと7〜9ペソ(約15〜20円)。
もちろん距離によって値段は上がっていきますが、タクシーよりも安く移動できるため、地元フィリピン人にとっては、生活になくてはならないものです。
ほとんどのジープニーには運転手とは別に車両のオーナーがいます。
運転手はオーナーにレンタル料を支払っており、お客から受け取った運賃は自分の取り分になる、というシステムです。
<ジープニーの乗り方>
それでは日本人がジープニーに乗る際の方法をご紹介しましょう。
■まずは行き先を確認
タクシーと違って自分の目的地を言うわけではないので、そのジープニーのルートと行き先を確認してから乗る必要があります。
行き先は、車体に書いてありますので確認しましょう。
しかし、どのジープニーがどのルートを走っていくのかは、はっきり言って現地人じゃないとよく分かりません。
行き先を伝えて聞いてみた方が早いでしょう。
また、マニラ付近であればSakay.phというアプリでルートを調べることができますし、ネット上にはルートを掲載しているサイトがいくつかあります(英語です)。
■ジープニーをつかまえる
希望の行き先のジープニーを見つけたら、手を挙げてジープニーを止めます。
道のどこでも止まってくれます。
道端に停まっている場合は勝手に乗り込んでしまってOKです。
■中では座るか、しっかり掴まる
止まったら普通に乗り込むだけですが、中が混雑していることもしばしばあります。
座る場所がないときは、天井に設置されているバーに掴まりましょう。
ジープニーの運転ははっきり言ってかなり荒いので、車体はすごく揺れます。
掴まっていないと立っていられないので注意してください。
■先にお金を払う
ジープニーは、乗車時にお金を払います。
距離によって金額が違うので、おそらく最初はいくらなのか分からないでしょう。
なので、まずは運転手に目的地を言って金額を教えてもらいましょう。
ここで注意したいのは、大きな単位のお金はあまり使えないということ。
運転手がお釣りを持っていないことも多いのです。
使えるのは最大でも20ペソ札くらいまでで、50ペソや100ペソ札は使えないことがあります。
また、人が多すぎて運転手に直接お金を渡せないときは、近くにいるお客に渡すと運転手まで回してくれます。
お釣りがある場合も同様に、パスされて返ってきます。
■ジープニーの降り方
ジープニーはルートは決まっているものの、特に停留所でなくても停まってくれます。
目的地の近くにきたら「Stop please.」と声をかけましょう。
あるいはタガログ語で「Para po(パラ ポ)」、セブなら「Lugar lang(ラガー ラン)」でも良いです(セブではセブアノ語を使います)。
この他、「停まってほしい」という意味で、手すりにコインなどをカンッカンッとぶつけて運転手に知らせる方法もありますが、ちょっと行儀が悪いと思われるそうなので、ちゃんと声で伝えた方が良さそうです。
ジープニーが停まったら、最初に料金を払っているので、そのまま降りるだけです。
<ジープニーでの注意点>
タクシーよりも安価なジープニーですが、あくまでもローカルな乗り物なので、気をつけなければならないことがいくつかあります。
■荷物は前に抱える!
ジープニー内では、スリや盗難に遭うケースが非常に多いです。
もともとローカル向けの乗り物であるため、日本人が乗ってきたと思えば余計に狙われます。
カバンは確実に前に抱えて乗ること、そしてファスナーなどはしっかりと閉じ、手を入れられないようにしておきましょう。
■スマホ、財布はポケットに入れない、見せない
ポケットにスマホや財布を入れておくと、知らないうちに抜かれていることがあるので危険です。
また、ジープニー内ではスマホを出すことも出来るだけ避けましょう。
フィリピン人にとってiPhoneなどは最高級品です。
車内で盗られなくても、ジープニーが停まっている時に車外にいる人が車内に手を伸ばして盗る、というケースも発生しています(ジープニーには窓ガラスがありません)。
■初心者は慣れている人と一緒に乗る
初めてフィリピンに行く人が一人でジープニーに乗るのはおすすめしません。
乗る際に手順を知らなかったり戸惑っていると、観光客だとすぐにばれてしまい、スリに遭いやすくなります。
最初は知り合いのフィリピン人か、誰か住み慣れている人と一緒に乗車するようにしましょう。
■夜は乗らない
夜のフィリピンは基本的に出歩かない方がよく、ジープニーは特に危険になります。
スリや盗難などのレベルではなく、最初から乗客を脅して金品を奪い取る人たちがいるのです。
フィリピンでは銃が合法なので、銃を突きつけて「金を出せ」と脅されることも珍しくありません。
万が一こういうケースに遭った場合は、おとなしく財布を渡しましょう。
ただ、本当に夜は乗らないのが一番です。
■大金を持っている時は乗らない
いくら気をつけていても、盗まれるときは盗まれるものです。
たまたま財布に大金が入っている時に乗って盗まれたら最悪です。
基本的にフィリピンで大金を持ち歩くのはおすすめしませんが、もし何かの事情で大きなお金を持っている場合は、ジープニーには乗らないようにしましょう。
■声をかけられても誘いに乗らない
フィリピンでは日本人を狙った詐欺が横行していますが、それはジープニーの中でもよく起きています。
流暢な日本語で話しかけてきたり、日本語を勉強しているなどと声をかけてくるフィリピン人には要注意です。
どこかへ一緒に行こうと誘ってくることもありますが、決して行ってはいけません。
もし上手に断れる自信がないのなら、最初から完全に無視するのも1つの手です。
■混み合っている場合は見送る
ジープニーは、席がいっぱいになって立つ人も溢れてくると、乗り口にぶら下がるような感じでギリギリ乗ってくる人もいます。
窓もドアもないので、体がむき出しです。
誰も注意しないのでフィリピンでは当たり前の光景なのですが、言わずもがな危険なので、真似しないようにしましょう。
乗りたいジープニーが混みすぎている場合は、諦めて見送り、次の車両に乗ってください。
<勇気を出して乗ってみよう!>
フィリピンのローカルな人々の大事な足であるジープニー。
ある程度のリスクはありますが、それはタクシーも同じこと。
上手に使えば圧倒的な節約ができますし、とても便利です。
思っている以上に小汚い感じなので(笑)、最初は乗るのに勇気が要るかもしれません。
乗る際のポイントは、とにかく地元の人っぽい感じを出すこと!
何度も乗っているうちに慣れてきます。
決して高価なアクセサリーや綺麗なドレスなんかを着て乗るのは避けてくださいね。
安全に気をつけて、安くて快適なフィリピンライフを楽しんでください!